書籍・雑誌

2024年9月15日 (日)

【書籍】『狐には向かない職業』読破

 「ジュノー・ブラック」著、動物達が人のように暮らす村での殺人事件、ミステリ小説です。

書店で働く二人が動物の指人形遊びから、共同ペンネームで書き始めた推理小説とのこと。

 どんな仕掛けがあるのか、楽しみに読み進めたのですが・・・・・・えっ、登場人物達を動物にしたのは何の為??。

 まあ、殺人という陰惨な雰囲気を薄める点では良いか、幅広い年齢層でも狙ったのかな。

普通の人物達として、その謎解きは・・・・・・えっ、普通だなぁ、また年齢層低めの真相・動機でも無い。

~一体、何を狙った作品なのか。一体、何を楽しめば良い作品なんだろう。~

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 昔は都会にて事件記者で鳴らしていたキツネの記者「ヴェラ」。

殺人事件とは無縁だった平和な村にて、嫌味な一言が多いヒキガエル「オットー」の死体が池に浮かぶ・・・。

 村に一体、何が起こっているんだ~。

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 前記事の日本作品と同様になんだろう、今のミステリ小説は<キャラ作り>なのか・・・・・・はぁ。

(記:スッタコ小僧)

【書籍】『戦力外捜査官 姫デカ・海月千波』読破

 「似鳥鶏(にたどり・けい)」著、14~15歳にしか見えないキャリア警部「海月千波(うみつき・ちなみ)」とその補佐となった「設楽恭介(したら・きょうすけ)」の捜査を描くミステリ小説・・・なのか。

 文庫版の表紙は・・・・・・普段だったら、手が無茶苦茶出しにくいのですが、続巻もあり人気シリーズ作なのかと手に取りました。

絵柄とタイトルから回避しては、面白い推理小説、謎解き作品を見逃してしまうので。

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 容疑者が自殺した七年前の幼女殺人事件。そして現在、発生している連続放火事件。

放火事件捜査に加わった急造コンビ「海月」「設楽」でしたが、説明下手&ドジっ子「海月」のせいで捜査の割り当てが・・・来ない!?。

「設楽」は意気消沈するも、「海月」警部は独自捜査ができると張り切り状態!!。

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 事件にどんな繋がりが、真相&深層があるのかと読み進めていたのですが・・・・・・えっ、繋がりってそこ?。

何やら警察組織の"改革"話もありますが、うーん、ちょっと求めていたミステリ/推理小説には嵌らない作品でした、残念。

(記:スッタコ小僧)

2024年9月14日 (土)

【書籍】『鍵穴 警部ヴィスティング』読破

 「ヨルン・リーエル・ホルスト」著、政府要人が絡む為、少数の独自メンバで今回は捜査に挑む──警察小説、いや今回は"ただの"サスペンス小説です。

 前回読んだシリーズの一作が捜査および謎解きも含めて大変面白かったとの記憶があったので、今作も楽しみに読み始めました。

~ただ、今回は趣旨が違うのか、真相に到達する捜査&謎解きに関わる面白さがなくて、ちょっとした捜査に関わるトラブルのハラハラ感のみ。~

 邦訳は一桁目に該当しますが、シリーズ作品としては第十三作目なので、「こんな方向の内容でも書けるんだよ。」での変化球作品だったのかな。

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 持病にて死去した元外務大臣の別荘から、とんでもない大金が発見される・・・。その現金の正体を突き止める為に抜擢された「ヴィスティング」警部。

 秘密裡の捜査の為、現金は警部の家に隠して、警部が声をかけた一部のメンバで真相を探る事に。

やがて、絡まる近辺で発生した青年の失踪事件と───。

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 幾ら秘密裡といっても、現金の保管方法も含め、こんな捜査が成り立つの!?時代的にも2000年代の話だし・・・・・・その点の疑問が付き纏い、イマイチ集中できませんでした。

 また、あからさまな<ウィークポイント>メンバの投入も・・・・・・まあ、ハラハラドキドキを盛り上げるには仕方がないにしても、あまりに予想通りの失策&展開で意気消沈です。

 まだ二作品目なのに・・・・・・もっとシリーズを読みたいと思わせてくださいよ。

(記:スッタコ小僧)

2024年9月 8日 (日)

【書籍】『特捜部Q-自撮りする女たち-』読破

 「ユッシ・エーズラ・オールスン」著、過去の未解決事件に挑む特別捜査班を描くサスペンス作品です。

つい最近、読んだ第1作目が予想外に楽しめたので、手にとってしまいました。でも、本作はシリーズ第7弾であり、間の作品に触れず「大丈夫かな?」と思ったのですが、解説の「どこから読んでも可。」「本一作品でも十分に楽しめる」的な説明を信じて読み進めました。

~確かにシリーズ継続読者でなくても"着いていける"作品でしたが、扱っている事件の内容が「えっ、これ」。。。~

 過去の未解決事件を当時の事件記録や再調査にて浮かび上がった内容より、真相に辿り着くのが・・・・・・第一作目で楽しめた点でした。(まあ、"今時点"に繋がる面白さもありますが。)

 本作では進行形の犯罪、犯人側からの視点などが多い──その部分でサスペンスを煽ろうとしていますが、その部分に文量を取られて、なんだろう、謎解き&捜査の面白味が感じされない内容となっていました。

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 福祉制度を悪用して不正受給を受ける女性トリオ。そんな不正受給者に怒りを積み重ねたソーシャルワーカーの女性。

双方共に不満をつのらせた結果、ついに爆発する・・・・・・。

 特捜部Qではチームメンバである「ローセ」の状況がおかしくなり、手口が似た新旧殺人事件捜査と一杯一杯の状態で。

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特捜部Q-檻の中の女-

特捜部Q-キジ殺し-

特捜部Q-Pからのメッセージ-

特捜部Q-カルテ番号64-

特捜部Q-知りすぎたマルコ-

特捜部Q-吊された少女-

(本書)

(記:スッタコ小僧)

2024年9月 6日 (金)

【書籍】『幸せなひとりぼっち』読破

 「フレドリック・バックマン」著、妻に先立たれ、後を追おうとする"怒れる"老人「オーヴェ」(59歳じゃ老人表記は早いか・・・)のドタバタ"人生史"を描く小説です。

 普段あまり読まないジャンルの作品ですが、世界の人々に読まれており、映画化もされている作品──との事で、読んでみました。

~確かに読み始めると「オーヴェ」と"近所"の行く末が気になり、止まらない。~

 読中、読後にも"ほっこりの暖かさ"を与えてくれる作品でした。

 "あらすじ"から、ある意味<コテコテ>のストーリーラインが続くのですが、そこは共感が沸く!?、また興味深い、身近にいそう──の登場人物達に惹かれ、もちろん「オーヴェ」の現在と過去における"頑固一徹"にも牽引されて、物語にグイグイ嵌ってしまいました。

 私にとっては"いい気分転換"になった作品であり、夏バテで疲れている中、ちょっと活力をもらいました、ありがとう。

(記:スッタコ小僧)

2024年8月31日 (土)

【書籍】『真鍮の家』読破

 「エラリー・クイーン」著、警察を退職、そして結婚した「クイーン"元"警部」と妻「ジェシイ」が巻き込まれた・・・いや突撃した遺産を巡る事件を描く推理小説です。

 新訳がないと本当に本って手に入りにくくなる。。。本作は何とか本で読めていますが、別のシリーズ2冊はKindleで手に入れて待機状態です。

シリーズ全作が定期的というか、新訳や新装になっている著者は相当に凄いなぁ、と改めて感心です。(私が好きな女史とか。)

 「エラリー・クイーン」さん、どうしちゃったんだろう。「クイーン"元"警部」を主人公にしたのは"推理問題"における自信の無さの表れなのでしょうか。

 事件が始まる前までのお膳立て、導入は面白味があるも、肝心の事件と真相は・・・・・・相当ガックシというか、どの部分が"推理問題"として面白いというか、本作の醍醐味として出しているのだろうか。

 登場人物、捜査、探索、真相・・・・・・諸々が"空回り"な後味を残し、中盤当たりから読むのが大分、辛くなってきた作品でした。

それに報いる最後というか、意表をついた何かがあれば──と思って、なんとか読み終えたのですが、はぁ。。。

 "あらすじ"の内容しか楽しめなかったので、本感想ではその"あらすじ"を記載する事も回避しておきます。

 もうシリーズ後期作品しかほとんど読み残していないんだよなぁ、この手の作品が続くと厳しい、ちょっと辛い読書になってしまう。(疲れのせいか、夏バテか。結構、辛辣な感想になってしまった。)

 さて、最後にシリーズ一覧(感想)へのリンクを。

『エラリー・クイーン完全ガイド』

(記:スッタコ小僧)

【書籍】『新選組血風録』読破

 「司馬遼太郎(しば・りょうたろう)」著、幕末の剣客集団「新選組」の(に関わる含む)15エピソードを集めた時代小説です。

「司馬遼太郎」さん・・・名前が"大き過ぎて"、敬遠していたわけではないけど、作品を読んでいない著者の一人でした。なんか、ハードル高そうだなぁ、相当、歴史に詳しくないと楽しめないのではないかと。

 本書(角川文庫・新装版)の解説を読んで、上記が全くの勘違いである事が分かりました・・・『本名で出すのが恥ずかしくて、好きな「史記」の著者の名にあやかって、<司馬>に遥か(はるか)及ばぬという意味』だったと。雑誌に連載された小説だし、そんなに身構える必要なない。

 読んでみると、確かに読み易い、スラスラっと思っていたより相当、"軽く"読み終わる作品群でした。

子供の頃、漫画で読む歴史や偉人シリーズを親が購入してくれたお陰で、日本史と日本の偉人には結構、知識があったと思うのですが、「新選組」の記憶があまりない・・・あまり題材として扱われなかったのかなぁ。

 邦画で結構、扱われていたとは思うのですが、SF&洋画っ子だったので。まあ、有名処の名前と人物像ぐらいか把握していたのですが、アニメ『銀魂』の"字"違い(いや、中身も全く違うって──)のキャラクターに大分、汚染されている状態でした。

 本作を読んで、"新選組"の実像を知る事ができて良かったです。こんな殺伐と、死が隣り合う時代だったんだと──。また登場人物達の諸々の"弱さ"(逆もあり)というか、人間味が感じられる内容で、なんだろう、不思議な身近さも感じる作品でした。

 さて収録されている作品は以下の通り。

・油小路の決闘

・芹沢鴨の暗殺

・長州の間者

・池田屋異聞

・虎徹

・前髪の惣三郎

・胡沙笛を吹く武士

・三条磧乱刃

・海仙寺党異聞

・沖田総司の恋

・槍は宝蔵院流

・弥兵衛奮迅

・四斤山砲

・菊一文字

(記:スッタコ小僧)

2024年8月24日 (土)

【書籍】『顔』読破

 「エラリー・クイーン」著、小説家「エラリー・クイーン」がイギリスから来た私立探偵と殺人事件を追う推理小説です。

~えっ、また"ダイイングメッセージ"物かよ。~

 あらすじを読んだ時点でガックリです。

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 引退した芸能人「グローリー・ギルド」、夫は悪評高い女好き。

「グローリー」が殺害され、その夫に殺人時間帯のアリバイを頼まれた女性からの相談により、事件に巻き込まれた「エラリー」と探偵「ハリー」。

 被害者が遺した手掛かり、「f a c e」(顔)の意味とは。

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 "ダイイングメッセージ"の真相は<相変わらず>でしたが、本作は一捻りあったので、若干、助かりました。

まあ、ロマンス有りで登場人物達が楽しめるようになってきた為、読書スピードは速かったです。

 ただ、本作も推理小説を多数読んでいる読者には"デジャヴ"を感じてしまう内容となっているので、読んだ時期によっては、もう少し高評価になったかも・・・でした。

 さて、最後にシリーズ一覧(感想)へのリンクを。

『エラリー・クイーン完全ガイド』

(記:スッタコ小僧)

【書籍】『銃』読破

 「中村文則(なかむら・ふみのり)」著、著者のデビュー作であるタイトルの中編1作と短編1作を収録した・・・・・・サスペンス!?いやいやバイオレンス?作品です。

~巻末に著者が作品について語っている通り、デビューというか若さならではの"エネルギッシュ"な作品でした。~

 偶然、357マグナム・・・銃を手に入れてしまった大学生の行く末──銃の描写が細かく、また銃という物を持った青年の<心の推移>がヒシヒシと感じられる内容です。

 同様の雰囲気を持った作品にあまり触れていない方には、結構な衝撃と記憶を残す作品となったでしょう。

 『銃』は「新潮新人賞」受賞、著者の履歴を見るとその後も賞を多数受賞している事から、デビュー作に留まらず、インパクトを残す作品を出し続けているのか、凄いなぁ。ただ、やはり私は”推理"モノが大好きなので、ちょっとターゲットが外れて、そこまで刺さらなかった。

 短編は『火』という作品で、女性の告白で全編語られる内容です。結構なダーク系ですが、近年の北欧系ミステリを経験している人にとっては・・・・・・。

 そんなに頁数が無いに関わらず、意識せずに残った事が多いのか、<読み応え>を感じる、後味がある本でした。

(記:スッタコ小僧)

2024年8月21日 (水)

【書籍】『有頂天家族』読破

 「森見登美彦」(もりみ・とみひこ)著、ジブリの『平成狸合戦ぽんぽこ』──とは全く違う、ブラック?ユーモア有、大立ち回り有、狸と天狗、そして人間が京都を舞台にドタバタドタバタ・・・和風ファンタジーです。

 著者の名前は良く聞くけど、アニメ化された『四畳半神話大系』を見た事あるのみ。アニメ『夜は短し歩けよ乙女』『ペンギン・ハイウェイ』は録画ハードディスクに埋もれたまま・・・・・・今回の初小説読了を機にアニメの方を消化しようかな。

 本作もキャラクター原案「久米田康治」&「P.A.WORKS」で第二期まで映像、アニメ化されているようです。タイトルだけは知っていました。

てっきり神様家族の話なのかと思っていたら、化け狸一家のお話だったとは。

 アニメ『四畳半神話大系』でも感じた、まあ、誰もが著者に抱く"一般的"な感想かと思いますが──不思議な味わいのストーリー、読後感を残す作品を描く著者だなぁ。

 本作は"狸鍋"など、「えっ」と思える内容や親戚間の対立、不思議な師弟関係・・・等々、化け狸や天狗よりも、登場人物達の<関係性の不思議>が、とても印象に残る作品でした。

 この"感覚"が著者作品の面白さなのかなぁ。そこまで嵌らないながらも、著者の他作品について読んで、また前述のアニメを見てみよう、との気になりました。

 あらすじ?・・・いや、諸々の設定も含めて破天荒過ぎて書けないよ、読んでのお楽しみっと。

(記:スッタコ小僧)

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