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2024年8月17日 (土)

【書籍】『クイーンのフルハウス』読破

 「エラリー・クイーン」著、二人の著者のペンネームと同名、推理小説家「エラリー・クイーン」が推理を巡らす推理小説、短編集です。

タイトルからトランプが絡んだ事件集かな、と思ったら、単に長めの短編3本、ショートショートに近い短編2本構成からの命名でした。

 さて、事件の題材はと言うと──"ダイイングメッセージ"系が多く、犯人は・・・の正直、私が好みでないモノばかり。

"死に際の伝言"は、言語・お国柄に大分、依存するからなぁ。まあ、本作は分かり易い、いや、簡単過ぎるくらいの内容で、あまりにも<あっさり>でしたが。

・「ドン・ファンの死」

 とある小金持ちの道楽!?人気の出ないアマチュア劇団、そこでプロを呼ぶことになるが・・・・・・。

 うーん、あまりにも解に直結してしまう翻訳だったなぁ。動機も著者作品で既出だし。"ダイイングメッセージ"系です。

 

・「Eの殺人」

 扱っている情報から出入りが厳重に管理された塔での殺人。"ダイイングメッセージ"系です。

・「ライツヴィルの遺産」

 不審死・・・遺産を持った義母が三人の子供達に残さず、コンパニオンへ。やがて狙われるコンパニオンの女性、果たして犯人は。

 推理小説を読み込んでいる人には、所々にデジャヴを感じる。。。そもそも<エラリー・クイーン>らしさって、何だっけと本短編集を読んでいて感じる──。

 

・「パラダイスのダイヤモンド」

 盗まれたダイヤモンドはどこ!?容疑者が最後に発したメッセージの真相とは・・・。"ダイイングメッセージ"系です。

・「キャロル事件」

 喧嘩した同僚が翌日に死体で発見。妻の事を考えて、どうしてもその時間帯のアリバイを警察に告白できない男の苦悩。

-------

 前述の通り、好みでない(推理)題材ばかり扱っているし、<クイーンらしさ>というかロジカルな謎解きの楽しみも少なかったかな。

 後期や晩年の作品に"ダイイングメッセージ"系の事件ばかりになるのは・・・・・・ちょっと、どうだろう。

 さて、最後に著者シリーズ作品(感想)一覧へのリンクを──。

『エラリー・クイーン完全ガイド』

(記:スッタコ小僧)

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