【書籍】『名月一夜狂言 人形佐七捕物帳 ミステリ傑作選』読破
まず一番に金田一シリーズが頭に浮かんでしまう「横溝正史」著、時代小説──本格も本格、推理短編集です。
~一体、どんな魅力的な探偵・・・いや、岡っ引きを出してくるんだ──あれっ、意外と特徴がないな、大丈夫か。。。いや大丈夫です、話が面白い、面白いので!!~
よくよく考えると著者の作品は、確かに風采のあがらないモジャモジャ頭の金田一探偵は魅力的ですが、一番の"面白さ"はその事件・舞台・真相だものね。
本作も「よくこんなに短い中に色々詰め込んだなぁ、しかも、どの作品も素晴らしい、まさに傑作選」。
一話一話、ハズレがなく、余すことなく楽しめました。
読み終わった後は、その"推理内容(バリエーション、構成、組み合わせ等)"に後々まで余韻に浸るも、少し経つと「佐七」親分に"やきもちやき"の奥さん「お粂(くめ)」、そして騒がしい「辰五郎」「豆六」子分コンビ・・・彼らのやり取りが良いアクセントになっていたと気づく──横溝さん、こんなシリーズも出していたとは、恐れ入りました。
さて収録されている作品は以下の通り。
・羽子板娘
・名月一夜狂言
・戯作地獄
・生きている自来也
・出世競べ三人旅
・鶴の千番
・春色眉かくし
・彫物師の娘
・春宵とんとんとん
・狐の裁判
・当り矢
・風流女相撲
・たぬき汁
・遠眼鏡の殿様
・呪いの畳針
・ろくろ首の女
・初春笑い薬
「末國善己」編──編者の方、良くやってくれました、古今東西の推理小説に触れていると「あっ、これはあの組み合わせ、変化バージョン」とまた違った楽しみ方ができる作品をまとめてきたなぁ。
(記:スッタコ小僧)
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