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2024年6月30日 (日)

【書籍】『銀幕ミステリー倶楽部』読破

 映画に纏わる推理小説の短編を集めたアンソロジーのようです、どんな映画が扱われているのか、どんなシチュエーションで使われているのか、楽しみだったのですが・・・・・・。

えっ、映画はただの小道具というか、アリバイとして証言に出ただけ等、ちょっと物足りなさ過ぎる作品の方が多かった。。。

 ちょっと求めていた、期待していた内容とは異なっていたなぁ。新旧問わず、かなりのバリエーション作家さんの作品を持ってきてくれたのは嬉しいのですが、正直、記憶に残る作品がなかったかな。

 悪くは無い作品群なのですが、"映画を題材"⇒実在のどんな映画をネタに──の方に私は期待の比重を置いてしまっただけに、それに該当する作品が少なかったのは残念でした。

 映画をモチーフ・・・と言った点では、改めて思い返すと"きちんと"扱っていたのですけどね。

 さて、収録されている作品は以下の通り。

・江戸川乱歩『映画の恐怖』

 大画面の大写しで見る人やその映像に対する恐怖感。。。成程。

・江戸川乱歩「作者返上」、横溝正史「代作ざんげ」

 へぇ~、こんな事があったんだ。そうだね、時代重なっていたものね。

・横溝正史『あ・てる・てえる・ふいるむ』

 仲の良い夫婦がとある映画を見た時から夫の様子が・・・。

・霞流一『首切り監督』

 首を斬られたプロデューサーと監督、しかも首が入れ替えられていた!?。

・横田淳彌『大喝采』

 裏映し!?──突然の世界反転の不思議。

・小林久三『「悪魔の手毬唄」殺人事件』

 映画のロケ地候補を訪れた映画スタッフが旧友と再会、その故郷で遭遇した事件。

 はあ、もう少し"映画"ネタが欲しかったなぁ。

・赤川次郎『「ローマの休日」届』

 とある記者が出逢ったのは、危機を逃れた記憶喪失の王女様!?。

 赤川さん、安定のロマンス&サスペンス作品ですね。

・山田正紀『りんごの聖戦』

 試写会でクロスボウによる殺人!!凶器はどこへ・・・の作品です。

・辰野九紫『死都(ポンペイ)の怪人』

 歴史の話ですか、ちょっと興味無し。最後の仕掛けも正直、良く分からなかった。。。読み込みが足りないのか。

・萩野アンナ『ヴィヴィアン・リー失踪事件』

 流石にモンローさんは名前は知っているけど、作品を見た事がない。。。

・木々高太朗『完全不在証明』

・谷崎潤一郎『証言』

 これらは本アンソロジーに入れる必要があったのか。

・新保博久『人面疽』

 横溝正史さん作──のような雰囲気とホラー感でした。

(記:スッタコ小僧)

 

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