【書籍】『黒衣の聖母 山田風太郎傑作選 推理篇』読破
「山田風太郎」著、推理篇とありますが、まあ、ミステリーといった方が適切かな、短篇集です。
以前に読んだ著者の作品での解説などにて、初期は(当時の)"探偵小説"から入った──とは知っておりました。
そんな作風の探偵小説を書くのだろう、と気になったので手に取りました。さて、感想は──
~"衝撃デジャヴ"!!を受ける作品多数~
著者らしい、私が漫画化された作品などで知っている、イメージしていた作風の内容となっておりました。
<デジャヴ>とあるのは、後に色々な作家さん達が繰り広げたのか、記憶にある既知の「ネタ」──の原点というか原石に出逢ったような"お話"と感じた事からです。
凄いね、著者は。当時、一人でこれだけの着想を得て、表現していたとは。
舞台は終戦間近や終戦直後、性(さが)、殺伐、狂気──諸々が這い回る世、後味の悪い作品ばかりですが、うん、強烈な作品群。
さて、収録されている作品は以下の通り。
■戦艦陸奥
■潜艦呂号99浮上せず
■最後の晩餐
■裸の島
■女の島
■魔島
■腐爛の神話
■さようなら
■狂風図
■黒衣の聖母
陸奥の話など戦中の事件などに詳しい人には、もっと強い印象を与えてくれたのでしょうが、私はサッパリなので。
ちょっと"推理"する作品は少なくて、その点が残念だったかな。それとも<これぞ山田風太郎の推理小説だ!!>と受け取れば良いのか。
(記:スッタコ小僧)
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