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2024年1月18日 (木)

【書籍】『短編ミステリの二百年1』読破

 残念ながら読んだ事がないのですが、1844年から1951年までの約100年間に書かれた短編ミステリを厳選、「江戸川乱歩」編『世界推理短編傑作集』というアンソロジーがあるとの事。

 本書はその傑作集に採用されなかった19~21世紀までの作品を"厳選"して集めた作品集──「小森 収(こもり・おさむ)」編。

どこかに乱歩の傑作集には採用されなかったが、収録されている作品は折り紙付き・・・のような宣伝文句が記載されていたと思いますが、読んだ私の感想はと言うと<宣伝倒れ>です。

 昔の作品を扱うだけに"ありきたり"というか、現代でも通用するプロットや謎は流用や模倣、再構築されて現代人が触れているだろうから、<奇譚>──奇妙な、後日採用しづらい短編を選定したのでしょうか。

 "推理"がタイトルに入っておらず"ミステリ"としている事から、奇妙なお話を絡めるのは良いのですが、あまりにも謎解き/推理モノが無さ過ぎたのが、私には残念でした。

 ちょっと私が読みたかったモノと収録されているものに差分があり過ぎました。

巻末にたっぷりと編者による解説!?評論!?が詰まっているのですが、本書に収録されている作品"以外"の解説が多い点が気になりました。

乱歩さん編の方の作品説明?著者の来歴を詳しく説明してくれるのは良いのですが、もっと本書に収録されている作品について──を書いてくださいよ。

 諸々、不満が発生した短編集、「vol.1」だったので楽しめたなら続巻に手を伸ばしたのですが、どうやら私はここで打ち止めのようです。

 さて、本書に収録されている作品は以下の通り。

『霧の中』リチャード・ハーディング・デイヴィス

『クリームタルトを持った若者の話』R・L・スティーヴンスン

『セルノグラツの狼』サキ

『四角い卵』サキ

『スウィドラー氏のとんぼ返り』アンブローズ・ビアス

『創作衝動』サマセット・モーム

『アザニア島事件』イーヴリン・ウォー

『エミリーへの薔薇』ウィリアム・フォークナー

『さらばニューヨーク』コーネル・ウールリッチ

『笑顔がいっぱい』リング・ラードナー

『ブッチの子守歌』デイモン・ラニアン

『ナツメグの味』ジョン・コリア

 (記:スッタコ小僧)

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