【書籍】『酔いどれ探偵/二日酔い広場 日本ハードボイルド全集6 都築道夫』読破
「都築道夫」が贈る二人の探偵「クォート・ギャロン」「久米五郎」の短編を集めた作品、米と和風──半々でどの作品も粒ぞろいです。
~なんで、私、この著者の作品をあまり読んでいなかったんだろう。~
まず、「エド・マクベイン」が繰り出したハードボイルド探偵「カート・キャノン」──の翻訳を受けた著者が出版元に許可をとり、贋作というか今でいう"パスティーシュ"として書いた元探偵、今は家無しの飲んだくれ「クォート・ギャロン」作品を読み進めた時、ため息&感嘆。。。
お名前は知ってました、色々なジャンルを書いている印象も。何故か、松本清張のような私はあまり好みではない"社会派"モノを書く人かなぁ、と誤解?していて、手をつけていなかった。
はぁ、勿体ない、今度から気を付けて著者作品に注意、見ないと。
短編という短い中に起承転結というか、事件発生or巻き込まれ、事件の展開、結末など色々なバリエーションで、どの作品も読み始めるとその短編を読み終えるまで読み続けてしまう。短編で良かった、途中で"やめられない"よ。
ニューヨークを舞台にした元探偵「クォート・ギャロン」、まさに米ハードボイルド、「エド・マクベイン」の元作品、読みたくなってきました。(確か読んだ事はあったと思うけど。。。)
そして東京の小さな(一人の)私立探偵事務所を営む、元刑事「久米五郎」。ハードボイルド?と思う点もあるけど、"和"らしい、柔らかな独特のハードボイルド作品となっています。
~この二つを合わせた編者、やるなぁ。~
さて、最後に収録作品一覧を。
■酔いどれ探偵
・『背中の女』
・『おれの葬式』
・『気のきかないキューピッド』
・『黒い扇の踊り子』
・『女神に抱かれて死ね』
・『ニューヨークの日本人』
■二日酔い広場
・『風に揺れるぶらんこ』
・『鳴らない風鈴』
・『巌窟王と馬の脚』
・『ハングオーバー・スクエア』
・『濡れた蜘蛛の巣』
・『落葉の杯』
・『まだ日が高すぎる』
(記:スッタコ小僧)
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