【書籍】『京都東山 美術館と夜のアート』読破
「高井忍」著、表題作から始まる連作ミステリーです。
~うーん、美術館、または美術関係の蘊蓄、または"ちなんだ"謎とトリックを多く楽しめると思ったのになぁ。。。~
思い返すと伏線などしっかりしているし、過去に扱われた美術ネタも一捻りしているけど─やはり、物足りな過ぎる、本作が美術背景ミステリに初めて触れる作品だったら・・・でも、それだと少し導入には敷居が高い気もするし。
とにかく、もう「写楽、誰?」ミステリを持ってくるのはやめて欲しかった。
まあ、連作の次で別観点を持ってきて、私には新たな知識を与えてくれたのですが、どうなんだろう、当初、思っていたより得るモノが少なかったような。
以前読んだ『不良品探偵』に続き、文庫本表紙のイラストからは手を伸ばしにくいなぁ、でも創元推理文庫だし、国内のミステリ状況を把握しておきたいしなぁ─で読んだのですが、残念ながら本作は予想を超えてくれませんでした。
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美術関係の仕事に就きたい・・・学芸員の門は狭く、それでも美術に近い所で市立美術館の警備員として働きだした「神戸静河」。
夜間警備、そして展示物、過去の事件話、昔の友人に纏わる事件に遭遇する。
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〇美術館と夜のアート
夜間、美術館の外を照明で飾るおじさんの正体とは。。。
〇宝船のイースト・ミーツ・ウエスト
個人のコレクションに纏わる展示物の中に、幻の一品!?
〇御神刀リータンズ
戦争後、没収されたお寺の御神刀が数十年ぶりに見つかった!?。
〇スウィフティー画談
本当の謎に包まれた浮世絵師、「翠釜亭(すいふてい)」に迫る。
表題作はともかく、他の作品は内容を考えるとちょっと長いなぁ。
美術背景、時代背景を説明するのに必要なのは分かるのですが、単純な「お話」「会話」形式をとっているだけに読み進めるのがダレてくるのは否めない。
美術を知らない人も楽しめる─にしては、浮世絵関係の比率が高いし、ちょっと今まで描かれていない方面、または描かれていても別口で・・・を目指した結果、ターゲットが合う作品と大きく外れる作品が混在しており、感想に苦しみます。
(記:スッタコ小僧)
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