【書籍】『月の影 影の海 十二国記 上下巻』読破
「小野不由美(おの・ふゆみ)」が描く異界ファンタジー、『十二国記』シリーズです。
「新潮文庫」での刊行を機に、今まで読まなかった本シリーズを頭から読んでみようと画策しました。
本シリーズは、昔、アニメ化版の視聴を見逃して以来、あまり縁のある作品ではありませんでした。
しかし、今回、読んで「なんて、もったいない事を実施していたのだ」と痛感です。
~特に派手な大立ち回りがあるわけでもないのに、心に響く作品・・・・・・~
主人公である"元"女子高生「陽子」に共感できる年齢ではないのですが、「陽子」が異界へ飛ばされてからの経験・体験、心の葛藤──染み入ります。
~描き所の選択がうまい。~
最後の最後、"彼"を取り戻しにいく部分が「薄い」(盛り上がりそうなのに)と当初、感じましたが、本作全編を思い返すと「著者が描きたかったのは──」で、きっぱり切り捨てているのが凄い。
さて、ここで最初に記載した目的の撤回です。
本シリーズを一気に読もうと考えたのですが、適度に間を空けて読もうと思います。
適度に明るく、単純に楽しめる作品も挟まないとね。
単純に「陽子」の活躍を楽しむ作品ならそのまま読み続けても良いのですが、本シリーズ、『十二国記』のメインは、"そこではない"ので。
(記:スッタコ小僧)
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