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2011年9月 4日 (日)

【書籍】『黄色いアイリス』再読

 「アガサ・クリスティー」著、著者の創造した色々な探偵が楽しめる【推理小説】、短編集です。
「ポアロ」物については事件の内容的に中編や長編として出した作品の短編化版(!?)と思える作品、「パーカー・パイン」物についてもデジャヴを感じさせる作品がいくつかあるのが不満点かな。

○「レガッタ・デーの事件」
 夕食の席、お転婆娘が披露した宝石消失にて、本当に宝石が消えてなくなってしまった!!。
その席において、唯一、窓から物のやり取りを実施した青年に疑いの目が向けられる……。
困った青年は「パーカー・パイン」氏へ助けを求めると「三日後にはかたがつく」と依頼を請け負う!!。

○「バグダッドの大櫃の謎」
 友人宅の大櫃の中にて殺害された男。
殺害時間帯は友人宅にてその男の妻、そしてその他の客達とのパーティーを楽しんでいた時間!?。
その男の妻との関係を疑われて逮捕された被害者の友人「リッチ少佐」。
被害者の妻からの依頼にて「ポアロ」は犯人は明白と思われた事件に新たな光を当てる。

○「あなたの庭はどんな庭?」
 老婦人から具体的な内容について記載のない、相談を依頼する手紙を受け取った「ポアロ」。
返事を書くも返信なし……やがて、新聞にてかの老婦人の死を知る事に。
"テキパキ魔人"、秘書の「ミス・レモン」が登場!!、「ポアロ」とのやり取りが楽しめる一品です。

○「ポリュンサ海岸の事件」
 息子の交際相手に悩む夫人からの依頼……休暇を楽しもうと回避していた「パーカー・パイン」し、結局、事件を引き受ける事に。
結婚を望む息子と娘、悩む母親、両者の問題を解決する為に、「パーカー・パイン」氏が取った策は……「パイン」氏、一週間、ちょっと別の場所で楽しんでくる!?。

○「黄色いアイリス」
 「ポアロ」に突然、匿名の助けを求める電話が──
急いで指定されたレストランに赴くが、特に事件は発生していない。
しかし、何やら曰くありげな集団との食事する事になった「ポアロ」、そしてその晩餐を企画した男が突然、4年前の妻の自殺事件について語り始める!!。

○「ミス・マープルの思い出」
 珍しく「ミス・マープル」自身が過去の活躍譚を披露!?。
ある時、「ミス・マープル」の意外な推理活動結果を聞き、藁にもすがる思いで訪ねてきた弁護士と妻の殺害容疑者。
出入り口は常に人の目があった部屋の中での殺人、限られた出入り人物達の中、容疑者以外の犯行の可能性を見つけた「ミス・マープル」。
皆が見逃していたその盲点とは……。

○「仄暗い鏡の中に」
 探偵は出てこない幻想小説。
友人宅にて、鏡の中の殺人を目撃した男。
幻か……しかし、友人の妹、婚約したばかりの女性「シルヴィア」を見た時に衝撃を受ける、かの被害者の女性と。
犯人は婚約した男性、結婚後に発生する事件の予知なのか──。

○「船上の怪事件」
 大金持ちの夫人、その夫人のわがままぶりに献身的に仕える夫。
やがて発生する夫人の殺害事件、犯人や夫──いや、完璧なアリバイあり。
人々の"口"から、さまざまな手掛かりを逃さない「ポアロ」、犯人を追及する。

○「二度目のゴング」
 内容は『死者の鏡』、同じく「ポアロ」物です。

 さて、最後に著者の作品リスト(過去記事)へのリンクを──

『アガサ・クリスティー百科事典』

(記:スッタコ小僧)

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