【書籍】『ルール』読破
「古処誠二(こどころ・せいじ)」著、極限の人間状態、その中での──ズーンときたなぁ、【戦争小説】です。
著者については「メフィスト賞」受賞作を読んでいたので、【推理小説】のつもりで手に取ったのですが・・・・・・凄まじい戦争描写に序盤にてノックアウト。
第二次世界大戦末期、フィリピンにて現地のゲリラ、そして米軍から追われる中、決死の進軍を続ける日本兵。
食料はわずか、マラリアなどの各種病気、怪我、まさに極限状態の兵士達。
部下を全て失い、今度こそはと進む中尉、頼れる軍曹、新米の兵・・・・・・彼らと捕虜となった米軍兵士が遭遇する地獄の光景。
そして最後に明らかになる真実・・・・・・。
自衛隊の銃紛失といった謎を提供した著者、題材的に近いのかなと当初は軽い気持ちで読んでいたのですが、前述通り、そんな生易しい作品ではない。
まさに現実に起こりうる"恐怖"を知らしめてくれた作品・・・・・・。
「古処誠二」さん、しばらく読まない内に"とんでもない"作品を書くようになっていたんだ──。
簡素な表紙、簡素な題字の著者の本、まだまだ図書館にあったはず・・・・・・また、読んでみたい本が増えてしまった。
(記:スッタコ小僧)
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