【書籍】『メソポタミヤの殺人』再読
「アガサ・クリスティー」著、名探偵「ポアロ」が活躍する【推理小説】です。
本作では
~著者の御馴染みの《犯人隠しの妙》と《(初代!?)盲点と突いたトリック》が楽しめる作品~
となっています。
最近、続けて読んだ著者の「ミス・マープル」物だと物理トリック要素は少なく、心理面において犯人との"戦い"&犯人探しを楽しむ作品が多かった。
それも面白いのですが、やはり『この手段を使って被害者を殺害できるのは"あの人"しかいない!!』と突き止める基本形式の謎解きは面白い。
事件現場となる「ヤリミア遺跡の調査隊宿舎の間取り図」・・・・・・何回、見直した事か、どこにトリックが隠されているんだろうと。
ただ、この間取り図を気にしている段階で、著者の術中に嵌っていたのですが──。
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事件の記述者はある看護婦。
遺跡の発掘調査をしている博士の妻の付き添いをする事に。
博士の妻は"何か"を恐れている模様、そしてその影響か、調査隊の雰囲気も以前と異なり、緊張感が溢れるギスギスした空気が漂う。
やがて、その空気は一気に弾けます・・・・・・博士の妻の殺害死体と共に。
出入り口は一箇所の宿舎、しかも、日中の殺害事件!!──犯人は「宿舎内の人物か!?」と互いに疑心暗鬼となる隊員達。
単純な事件しか扱った事しかない地元警察はお手上げ状態!?──そこへ近くを訪れていた「ポアロ」が支援依頼を受けて、調査に乗り出す。
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タイトルから別の作品と勘違いしていたなぁ、てっきり"古代の呪い"、"墓の呪い"に絡めた作品だったかなと。
本作はオカルト的な部分は全くありません。
日中・・・・・・まさに閉じられた舞台、人物達における殺害トリック&動機を追い求める作品であり、真相に到る伏線が見事に繋がる内容となっています。
さて、最後に著者の作品リスト(過去記事)へのリンクを──
(記:スッタコ小僧)
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