【書籍】『後巷説百物語』読破
「京極夏彦(きょうごく・なつひこ)」著、「──御行奉為(おんぎょうしたてまつる)」の「小股潜りの又市」はいない(!?)、一体どうするんだ~の【妖怪時代小説】シリーズ第三弾です。
時代は"御一新"後、既に"妖怪"の存在も薄れてきた明治時代。
巡査とその仲間達3人が怪談について、各々の考察を巡らす。
いずれも"現代"で発生した事件に関わる怪奇、"妖怪"の存在を既に信じない世代はその真相を突き止めようと過去の怪奇譚などを紐解く。
ただし、いずれも結論が出ず、頼るのは・・・・・・「薬研堀(やげんぼり)」に「九十九庵」を構える隠居、号は「一白翁(いっぱくおう)」。
「一白翁」が騙る、自身が遭遇した怪異譚──そこにヒントを得て、事件は解決か!?。
~(「山岡百介」視点による)「又市」一座の後日譚、いや終章かな。~
"京極妖怪"はまだまだ尽きないなぁ、大団円ではない暗い話は好きではないのですが、引き込む"妖力"を持っている作品です。
ちょっと残念なのは出てくる「妖怪」達があまり耳慣れないモノ達ばかりになってきた事かな。
○「赤えいの魚」
ある閉鎖された島での出来事。
育った環境に"ぞくり"とする内容です。
○「天火(てんか)」
連続放火事件発生、そして怪我人が出る始末に。
目撃者によると火には人面があったとの事──果たして、人の恨みは"火"で化けてでてくるのか。
○「手負蛇(ておいへび)」
塚を暴いた男が蛇に噛まれて死亡した。
果たして、事故か他殺か・・・・・・過去にも同様の事が発生した曰く付の塚。
事件の驚くべき真相とは──。
○「山男」
山で女性が攫われた!?。
果たして事件の犯人は人を超えた身長を持つ「山男」なのか。
新旧の事件に隠された裏の真相とは──。
○「五位の光」
小さい頃の記憶・・・・・・父の手渡された後、自分を抱えていた女性は青鷺になって飛び去った。
果たして現実かそれとも夢か──。
○「風の神」
百物語を開催──「一白翁」、いや「山岡百介」が一世一代、最後の仕掛けを施す。
そして、最後に起こった"怪異"とは如何に。
さて最後にシリーズの感想(過去記事)へのリンクを──
(記:スッタコ小僧)
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