【書籍】『死の猟犬』再読
「アガサ・クリスティー」著、"ミステリー"【短篇集】です。
~怪奇幻想のままで終わる作品もあれば、人智のトリックにて正体が暴かれる事件もあり。~
また、初手から現実路線を突っ走っている作品もあるというバラエティ満載の作品です。
なので、「初手から~」を除くと途中までは「さて、この作品は謎のままか、それともトリックありか?」といった観点からも楽しめます。
著者の著名な探偵達を楽しみにしている人には誰も登場しない為、お薦めできませんが、著者の違った魅力を知る点では良い作品かと思います。
私は昔、入院中に母親に頼んで買ってきてもらった著者の小説・・・・・・『愛の旋律』で、著者のとてつもなく"違った"魅力に触れた事がありましたが。
まさか、恋愛小説まで書いていたとは──母親に「アガサ・クリスティーの作品をお願い」としか伝えなかった私も悪いけれども。
まあ、母親も私の推理小説好きは知っていたので、いくら著者名が一緒といっても、よりにもよって『愛の旋律』のタイトルを選択することはないのに──。
○「死の猟犬」
不思議な世界の"力"とは──。
○「赤信号」
第六感が冴えている青年・・・・・・叔父と友人宅にて晩餐会の中、「赤信号」を感じる。
そして、その夜、青年は警察に追われる身に!!。
果たして「赤信号」が伝えた脅威の正体とは──。
○「第四の男」
多重人格障害の女性について、列車に乗り合わせた3人の"ぞれぞれの"分野の有識者が語らう。
突然、4人目の人物の大笑いが・・・・・・果たして、4人目の男により語られる物語とは。
○「ジプシー」
未来を予知する力とは──。
○「ランプ」
少年の幽霊が出るという屋敷を購入した家族。
家族が遭遇する悲劇とは──。
○「ラジオ」
甥の薦めによりラジオを聞く事にした老婦人。
ある晩、ラジオから流れてきたのは・・・・・・亡き夫の声!?。
そして、声は告げる・・・・・・「お前を迎えに行くと」。
○「検察側の証人」
裕福な老婦人殺害容疑をかけられた青年。
殺害時刻を聞き、その時は"妻"と一緒だったと喜ぶ青年でしたが・・・・・・。
○「青い壺の謎」
ある屋敷の前、特定の時間に女性の叫び声が・・・・・・。
幻聴!?、その声に悩む青年。
ホテルで見かけた博士(医師)に相談すると──。
○「アーサー・カーマイクル卿の奇妙な事件」
結婚を控えたある青年が突然、記憶がなくなり奇妙な行動を──。
○「翼の呼ぶ声」
裕福な資産家「ヘイマー」。
ある夜、通りで両足のない男が演奏するヴァイオリンの音に魅了される。
その夜から彼は"地面から離れる"夢を見続ける事に──。
○「最後の降霊会」
最後と約束した降霊会。
そこで亡き子を思う母親の暴走により・・・・・・。
○「S・O・S」
車のパンクで夕食を始めようとする家族の屋敷にお邪魔した男。
そこで感じた不思議な緊迫/緊張感・・・・・・与えられた寝室に行くとテーブルの埃の中に「S・O・S」の文字が!!。
最後に著者の作品リストへのリンクを──
(記:スッタコ小僧)
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