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2010年1月 1日 (金)

【書籍】『毒杯の囀り(さえずり)』読破

 「ポール・ドハティー」著、中世(1377年)のロンドンを舞台にした"でっぷり"酒好き・意外な剣豪「クランストン」検死官とその書記を務める若き悩める人「アセルスタン修道士」が活躍する【推理小説】です。
時代は老王エドワード三世が崩御し、幼い十歳の「リチャード二世」が即位した頃・・・・・・階級による貧富の差が生々しく描かれている作品です。

~前述の時代と舞台の背景描写に圧倒されてしまい、どうも本題の"謎解き"に集中できなかったのが残念です。(再読、必要かな・・・。)~

けっして謎がつまらなかった訳ではありません。

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 強欲な金貸し貿易商が鍵のかかった自室で毒殺された。
部屋前の廊下は歩くと音が鳴る「小夜鳴鳥の廊下(ナイチンゲール・ギャラリー)」、死体が見つかるまでの間、そこを歩いたのは毒が見つかったゴブレットを運んだ執事のみ。
その執事は屋根裏部屋で首吊り死体として発見、当初は自殺と思われたが・・・・・・。
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 欲を言えばもう少し問題を"はっきり"して欲しかったかな・・・・・

・毒殺なので「鍵のかかった部屋」自体はあまり問題にならない。
・毒殺手段がワインの入ったゴブレットだと執事しか犯人になりえない。

2点目を明示して、「執事は無実、別に犯人がいるとしたらゴブレット以外の別の毒殺方法を見つけるしかない。」と言った事が良く分かるように。
「カーター・ディクスン」著の『赤後家の殺人』とは出題される謎の骨子が違うのだから──。

(記:スッタコ小僧)

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