【書籍】『謎のクィン氏』再読
「アガサ・クリスティー」著、神出鬼没の不思議な紳士「ハーリ・クィン」氏と人生ドラマ《観察/目撃者》から「クィン」氏の"示唆"により《変更者/探偵》へ変貌する「サタースウェイト」氏の遭遇する事件を描いた【推理小説】、連作短篇集です。
恋人達の味方か、それとも死者の味方か・・・・・・事件の渦中、または事件後、はてまた事件前に<ふらり>と姿を現すまさに謎の「クィン」氏。
観察上手&話上手の「サタースウェスト」氏は「クィン」氏に事件のあらましを話す内に隠された真相に気づく・・・・・・。
~事件の謎、内容もさることながら、<ストン>と爽やかに落ちる結末が癖になります。(最終話を除いて・・・・・・。)~
流石、女史お得意の《ロマンス風味》が堪らない。
○「クィン氏登場」
ステンドグラスの奇妙な効果でまるで虹の七色を身にまとっているような男。
「クィン」氏と「サタースウェイト」氏の出会いと過去の事件により影を背負った一組の夫婦を照らすお話。
○「窓ガラスに映る影」
ある部屋の窓はいくら変えても染みが浮かび上がり、遠くから見ると男の顔に見えるという・・・・・・といった幽霊話が伝わる館。
その部屋で過ごした者には不幸が訪れる!?。
部屋に泊まった夫婦の内、妻が殺害される事件が発生・・・・・・。
○「<鈴と道化服>亭奇聞」
三ヶ月前の奇妙な失踪事件・・・・・・事件に裏に隠された真相とは。
失踪事件により"殺害"の疑いを持たれ続ける青年を助ける事はできるのか──。
○「空のしるし」
一人の夫人が殺害され、一人の青年が逮捕された。
事件発生の夜、メイドが空に見た不思議な現象の真に意味するところとは──。
○「クルピエの真情」
カジノのルーレット、「サタースウェイト」氏が限度額一杯の最後の賭けに勝ったのだが・・・・・・。
「クルピエ」の間違い!?、彼は別の目に賭けた伯爵夫人に賞金を──。
○「海から来た男」
断崖の先端に佇んでいた「サタースウェイト」氏はある男性に出会う。
その男性は語る・・・・・・病気により余命があと少しと。
その後、「サタースウェイト」氏はある女性と出会い、昔話を聞く。
やがて二人の人物の話が──。
○「闇の声」
「ひとのものを返せ、盗んだものを返せ」とある娘を苦しめる声。
娘の母親に頼まれて、調査に赴いた「サタースウェイト」氏。
やがて母親の方が死体で発見される事件が発生した。
○「ヘレンの顔」
一人の女性を取り合う二人の男性。
やがて片方の男性が身を引くが、女性に結婚祝いのガラスの置物と一つの願い。
「今晩、ラジオを聴いてくれないか。」
○「死んだ道化役者」
画廊を訪れた「サタースウェイト」氏。
自分が知っている「チャーンリー荘」のテラスと「クィン」氏に似た道化役者が描かれた絵画を購入。
やがて購入した絵画を譲ってくださいと二人の女性が──。
絵を契機に紐解かれる過去の自殺事件の真相とは。
○「翼の折れた鳥」
首吊り自殺発生・・・・・・が、他殺!?。
一つのウクレレが真実を明かす。
○「世界の果て」
絶望しきった女性画家・・・・・・婚約者が一年前、盗難事件により刑務所に。
「クィン」氏が現れる時、"奇跡"が起こる!?。
○「道化服の小径」
「クィン」氏の「小径」の先には──。
最後に「アガサ・クリスティー」作品一覧へのリンクを──
(記:スッタコ小僧)
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