【書籍】『触身仏 蓮丈那智フィールドファイルⅡ』読破
「北森鴻(きたもり・こう)」著、《異端の民俗学者》「蓮丈那智(れんじょう・なち)」と受難(!?)の助手「内藤三國(ないとう・みくに)」が民俗学の調査で現代の殺人事件などに巻き込まれる【推理小説】、短編集第二弾です。
本作では、本シリーズの見所である地域の風習や言い伝えなどにて暴かれる"歴史の謎"とリンクした"事件の謎"を堪能できる他に
◆「内藤三國」の天敵!?、教務部の予算担当者である"狐目"がついに本編介入
◆「内藤三國」のライバル候補!?、新しい助手「佐江由美子」が「蓮丈」研究室に配属
とレギュラー"登場人物"が増え、今後のメンバの活躍がますます楽しくなる展開が待っていました。
・「秘供養(ひくよう)」
"山人による人さらい伝説"が多く、柔らかな堆積岩に彫られた五百羅漢が残る村の考察・・・・・・「蓮丈那智」必殺のレポート課題が炸裂です。
そんな中、途中まで鋭い洞察を繰り広げていた一人の女子学生のレポート・・・・・・その女性が死体で発見された!!。
・「大黒闇(だいこくやみ)」
大学内にカルト教団のサークル。
女子学生の依頼によりその兄を探しにいった「三國」でしたが・・・・・・。
その兄は自殺、しかも自殺前に骨董屋を殺害した容疑が!!。
「神々はなにゆえに変貌するのか」と事件、そして「大黒天(だいこくてん)」に関する容姿変貌の謎に迫る。
・「死満瓊(しみつるたま)」
「蓮丈那智」が殺人事件の容疑者に!?。
容疑を晴らす為、「海幸彦、山幸彦の伝説」、そして三種の神器の一つ「八坂瓊曲玉(やさかにのまがたま)」の謎に迫る!!。
・「触身仏(しょくしんぶつ)」
ある村へ「即身仏」の調査に向かった「那智」&「三國」。
一緒に調査、後日に手紙をくれた人物が行方不明に!!。
向いている方角が異なる「即身仏」に隠された秘密とは──。
・「御蔭講(おかげこう)」
「わさしべ長者伝説」の元とも思える話、「御蔭講」。
信仰を目的とする寓話ならば、因果応報の法則が用いられなければならないが・・・・・・信じなかった者に対するペナルティのエピソードが描かれていない。
一体何故か・・・・・・「御蔭講」伝承が意味するところとは──。
一話一話が適度なボリュームで、「あともう一話読もう・・・あともう一話読もう」として直ぐに読み終わってしまう。
(記:スッタコ小僧)
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