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2009年9月12日 (土)

【書籍】『壁抜け男の謎』読破

 「有栖川有栖(ありすがわ・ありす)」著、短編とショートショートで期待の【謎解き(推理)】の他、様々なジャンルを味わえる作品となっています。
著者の国名シリーズを楽しみにしているのですが、最近はとんとご無沙汰・・・・・・図書館で新しい(読んでいない)国名シリーズ作品を見かけないが、実はもう何冊か出ているのかな。
自分が最後に読んだ作品がどんなタイトル(国名)だったかもちょっと怪しい状態ですが──。

 短編という事もあってはいつにも増して、【謎解き(推理)】作品の問題は明瞭・・・・・・冗長部分がなく、答えもとても論理的で納得です。
ショートショートは気の利いた作品が盛りだくさん、少ない頁数で「スパッ」と切り込んで強い印象を残す話ばかりでした。

■「ガラスの檻の殺人」
 仕事がない探偵社・・・・・・大学時代の友人(女性)の依頼にてストーカー退治に乗り出すも逆襲に会い、気絶。
ところがその直後、路上でストーカーが刺殺される!!。
四つ辻の現場・・・・・・その出口は全て何らかの監視下にあり、半径50メートル以内にいたのは気絶した探偵および依頼者、そして数人。
犯人、そして消えた凶器は何処──。

 解けなかったけど・・・・・・「えっ、これが解答!?」と思いました。
ちょっと今後の作品に不安を持った作品です。

■「壁抜け男の謎」
 屋敷の主人が眠らされ、有名な絵画が盗まれた──犯人を追い、屋敷の外の迷路の出口を固めたのですが、もぬけの空。
けれども迷路内に盗まれた絵画がポツンと・・・・・・絵画が戻ってきた良い(鑑定の結果、本物)が、果たして犯人は誰、そしてどこへ消えたのか。

 トリックが分かると自ずと犯人も分かる問題としては最適です。

■『下り「あさかぜ」』
 時刻表を使ったアリバイ崩しモノ・・・・・・幾らなんでも警察はそんなヘマしないだろう。

ちょっと「ガクン」。

■「キンダイチ先生の推理」
 推理小説好きの少年「金田耕一(かねだ・こういち)」君と近所に住む小説家「錦田一(にしきだ・はじめ)」先生。
「耕一」少年は自分の名前が似てる「金田一耕助」が大好きで、先生の事は「キンダイチ」と呼ぶ。
ある日、街で見かけた有名人(ミュージシャン)がその日に自宅で殺害された・・・・・・目撃者として事件に関わった「耕一」少年。
街で見かけた時、公衆電話に駆け込み、電話をかけて切ったと思ったら、またかけていた!?。
 電話の相手が事件に関わりがあるのでは──「キンダイチ先生」の推理が走る。

これは分かったなぁ、私はミュージシャンじゃなく、また内容および方法は別だけど──。

■「彼方にて」

 確かにこの作品はあの著者の作品を読んでいないとキツイ・・・・・・。

■「ミタテサツジン」
 長閑な島にて、三姉妹が殺害後、奇妙な装飾を施されていた──。
まるで「金田一耕助」探偵の『獄門島』のように・・・・・・。
売れなくなった元大物俳優、俳優のマネージャーとして一緒に来ていた語り手が明かす真実とは──。

 「横溝正史」作品とは全然雰囲気が違うし、作品の名前が出ていただけ。

■「天国と地獄」
 「同じ話が天国にも地獄にもなる」・・・・・・あるネタ話を聞いて閃き、事件を起した犯人。
事件に行き詰った刑事を前にニンマリの犯人だったのですが──。

 ショートショートの妙技炸裂!?です。

■「ざっくらばん」
 日本語の使い間違い・・・・・・「ざっくらばん」≠「ざっくばらん」の勘違いがキーとなる産業スパイ事件。

著者が記憶に残っている使い間違いを書きたかった作品──本当にそれだけの作品です。

■「屈辱のかたち」
 辛口コメントで知られる(推理小説の)評論家・・・・・・自宅に帰ると後頭部をガツンで両手両足が縛られている。
犯人は・・・・・・この前、評価した作品の著者!!。
けれども、評価内容はその作品を褒めちぎる内容だったのですが──。

■「猛虎館の惨劇」
 阪神タイガースモノの収集マニアが自宅で首無し死体で発見。
収集物を観察している中、刑事が発見した現場にないモノとは──。

なるほど面白い着想、納得です。

■「Cの妄想」
 自分が小説の登場人物ではないかと精神科を訪れた男。

「デジャヴ」を感じる、この作品を読んだか類似作品を読んだかな。

■「迷宮書房」

ある作品のパロディ(!?)・・・・・・まあ、それだけ。

■「怪物画趣味」
 猟奇殺人発生・・・・・・事件の犯人は──。

「M・ナイト・シャマラン」監督風味!?・・・・・・。

■「ジージーとの日々」
 少年と「ジージー」・・・・・・幼い自分を面倒みてくれた「ジージー」との思い出。

■「震度四の秘密」
 結婚間近・・・・・・出張と偽り、別の場所へ過去の女性関係清算に来ていた男性。
婚約者との電話の最中、テレビのテロップに出張場所にて震度四の地震発生の速報が・・・・・・とっさに嘘をついたのですが。

男性視点・婚約者視点の2面での展開で、後者にて「成る程」のショートショートです。

■「恋人」 

著者の妄想爆発!?・・・・・・。

(記:スッタコ小僧)

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