【書籍】『首挽村(くびきむら)の殺人』読破
「大村友貴美(おおむら・ゆきみ)」著、第27回横溝正史ミステリ大賞の大賞受賞作の【推理小説】です。
雪深く、昔、飢饉などで生き残るために弱者を<間引く>・・・・・・(老若男女問わないことからの呼ばれた)<首挽く>という【習慣】があった村。
1.村に伝わる「むかし噺」通りに発生する連続殺人事件
2.伝説の赤熊の恐怖・・・・・・食料のない山から下りてきて、ついに人を。
の二本を柱に物語が進みます。
熊に襲われる緊迫した描写は良いのですが(事件とは別の緊張/緊迫感を演出)、でも結局、期待していた「マタギ」との対決は・・・・・・。
「1.」部分の謎(犯人)への推理の面白さはありましたが、せっかく「2.」について大きく文章を割り当てたのなら・・・・・・と[少し残念]に思いました。
また、本作では高齢化、少子化、過疎化、医療格差などなど現代社会の抱える問題についても扱っています。
<犯人の意外さ>に重点を置いた作品
恐ろしい「むかし噺」などにて「おどろおどろしい」雰囲気を盛り上げようとしています。
ただ、底辺に横たわる真相の影響か、思ったより盛り上らず/不気味に感じず<淡々と読み進める>事になる作品でした。
どうも私自身、【横溝正史ミステリ大賞】肩書きを意識しすぎて、上記のような感想を持ってしまう。
(記:スッタコ小僧)
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