【書籍】『安楽椅子探偵アーチー』読破
「松尾由美」著、短編4話──連作の【推理小説】です。
内容は《タイトル通り》、【安楽椅子探偵】の「アーチー」が活躍・・・・・・助手に小学五年生の少年少女がついています。
「アーチー」・・・・・・「及川衛(おいかわ・まもる)」少年が付けた名前です──「アームチェア(ARMCHAR)」の「ア」と「チ」を使って。
本書の探偵は《タイトル・ズバリ》──「安楽椅子」、【椅子】です。
誕生日のプレゼントであるゲーム機をもろもろの事情により、自分で買いに行く事になった「衛」少年。
通りかかった骨董品屋にて誰もいない「ひじ掛け椅子」からの「ため息」を聞き取ります。
夢見る少年の想像力(?)により、「透明人間だ!。」と期待してゲーム機の代わりに「ひじ掛け椅子」を購入し持ち帰ります。
その正体は──【透明人間】どころではなく、【椅子】が意識を持っており、喋るのです。
興味を引かれる設定なのですが──
■事件の解答/真相/解決が<荒唐無稽>過ぎる
「事件の謎」があまりにも「事件の解答」と釣り合っていません。
事件自体(謎)が【微妙な不思議さ】──なのに、その解答が想像もつかない程<突飛>・・・・・・解答を聞いて少しでも「なるほど」と感心する点があれば良かったのですが。
何処をどう聞いてどう推理したら、そんな解答に到るのやら──。
普通は「奇妙な謎」があり、その謎に対して「論理的な説明(解答)」を披露してくれるのを期待しています──本書では<少し>「奇妙な謎」があり、その謎に対して「あまりに<飛躍>した説明(解答)」を披露です。(期待と逆になっている?)
最後の事件以外はそんなに<型破り>な真相を持ってきているわけでもないのですが──表現が難しいのですが「ズレ」を感じます。
設定自体<破天荒>なので、事件の謎/解答についても《その「ノリ」》に付き合えるのなら良し・・・・・・私は「ノリ」きれませんでしたが。
(記:スッタコ小僧)
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