【書籍】『模倣の殺意』読破
「中町信」著、著者のデビュー作の改稿版です。
本書に記載されている長編リストを見ると『そして死が訪れる』、『新人賞殺人事件』、『新人文学賞殺人事件』と何回も改稿しているようです。
読了後、やはり最後の本書の題名が「しっくり」きます。
さて本書の感想ですが、
・「鮎川哲也」氏の賛辞を読み、そのトリック(仕掛け)に騙されまいと身構えていた事
・巻末の解説にも記載されていますが、類似トリックの作品を既に読んでいた事
により、序盤早々に謎が分かってしまい・・・・・・後は驚きもなく、寂しく結末を迎えました。
この手のトリックは、私の中では一番、記憶に残りやすい──「してやられた/騙された。」という印象/インパクトを強く受けるからでしょう。
加えて、他のトリックとの複合で煙に巻いたりやミスリードもしにくいため、初回──初めて触れるトリックパターンでないと面白さ/驚きが激減です。
上記点は、本書に触れた時期(それまでに読んだ作品履歴)に依存するため、「しょうがない」と諦めるしかありません。
受賞後の第一作目がなかなか書けず苦しんでいた作家が服毒自殺!?──。
死亡時刻は七月七日午後七時頃・・・・・・遺書の代わりか、作家が最後に書いていた作品のタイトルが『七月七日午後七時の死』。
その死に疑問を持った
恋人
作家仲間
がそれぞれ(素人)探偵調査、開始です。
(記:スッタコ小僧)
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