【書籍】『致死量未満の殺人』読破
「三沢陽一」著、第3回「アガサ・クリスティー賞」を受賞した原題『コンダクターを撃て』の本格推理小説です。
~タイトル、内容・・・著者が実にやるだけの事はやったと詰め込んだだけはある、納得の受賞作だけど。~
詰め込まれた内容から、"推理"部分は賞の名前に恥じない作品だとか感じました。
ただ、どうだろう、著者の次の、また他の作品を読んでみたい・・・という気が起きない、なんだろう、「アガサ・クリスティー(賞)」の名を冠するにはトリック以外の点で、大きく不足しているような感想を持ちました。
少し最後が複雑化、いや重ね過ぎたのでしょうか。でも、その部分も捨てがたい気はするし。
なんだか、最後の方は説明書(マニュアル)を読んでいるような、それはそれで知識・謎解明が得られるので良いのですが、ちょっと読む楽しさとペースが大幅にダウンしたかな。
構成的には時効目前を控えた犯人の告白、そして十五年前の振り返りと交互に繰り広げられて、次が次が・・・と気になる展開になってはいたのですが。
また何かのタイミングで、著者の別作品に触れられる事になったら良いかな。
(記:スッタコ小僧)
« 【書籍】『浮雲心霊奇譚 赤眼の理』読破 | トップページ | 【書籍】『浮雲心霊奇譚 妖刀の理』読破 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 【書籍】『心霊探偵 八雲 ANOTHER FILES 嘆きの人形』読破(2022.08.14)
- 【書籍】『ねじれた家』再読(2022.08.14)
- 【書籍】『鏡面堂の殺人~Theory Relativity~』読破(2022.08.12)
- 【書籍】『心霊探偵 八雲 ANOTHER FILES 亡霊の願い』読破(2022.08.12)
- 【書籍】『ポジオリ教授の事件簿』読破(2022.08.07)
コメント