【書籍】『カタコンベ』読破
「神山裕右(かみやま・ゆうすけ)」著、第50回「江戸川乱歩賞」受賞の【推理小説】──いや、【サスペンス】小説です。
タイトルが意味する「地下墓所」と「江戸川乱歩賞」の2つのキーワードから、怪奇を含めた、もっと"オドロオドロしい"作品を期待していたのですが・・・・・・。
~地下の閉じ込められた調査隊を襲う事故(!?)、迫る水没危機のタイムリミットで"ハラハラ"させる作品です。~
序盤では、地下洞窟に潜む、謎の獣!!──も、"恐怖"を牽引する一つかと思ったのですが、真相は拍子抜けです。
~どうも、洞窟内の暗闇の怖さが伝わって来ない・・・・・・。~
何も見えなきゃ、話&脱出行は進まないので仕方がないのですが、地下・洞窟の雰囲気が伝わって来ない。
色々、死に直結するトラブルが発生するのですが、いまいち緊迫感と恐怖が、読み手に伝達しないのは、何が原因なのだろう。
「ケイビング(洞窟探検)」、「ケイブダイビング(洞窟潜水)」といった経験が、皆無な為、熟練「ケイバー」視点による語り口では、読み手には恐怖感が伝染しないのか。
いや、本作は他に「ケイビング」素人女性の視点でも描かれており、その女性の視点でも"洞窟の闇&閉塞感"のこちら側への"伝導率"がいまいち。
~5時間タイムリミットの、パパパッと読める手軽な作品ですが、当初の期待に応えられず。~
それにしても、古い推理小説を読んだ後に本作を読むと、「字のデカさ」に吃驚です。
これ、昔の出版物の活字の大きさで本にしたら、どれだけ薄くなるのだろう・・・・・・。
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怪しい雲行きの中、強行された洞窟探検。
雨足が激しくなり、第一次調査隊は地上から救助を待つ状態となる。
しかし、地形上、その洞窟は5時間後には水没する危険が・・・・・・。
タイムリミットが迫る中、隠されていた調査隊面々の繋がり、過去が、発生する不審なトラブルを契機に噴出し始める・・・・・・。
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(記:スッタコ小僧)
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