【書籍】『シャーロック・ホームズの叡智』読破
「新潮文庫」の割愛版である名探偵「シャーロック・ホームズ」短編集群・・・・・・その割愛された話をまとめたのが本書です。
これでやっと「コナン・ドイル」著、「シャーロック・ホームズ」作品を全て読んだと言えます。
訳者「延原謙(のぶはら・けん)」氏は「解説」にて他の作品と比較して劣っている作品を持ってきた訳ではないと言っていますが・・・・・・
~事件の【舞台設定/表に現れた事象】が特異で目立ち、肝心の【推理】部分が「んっ」と頭を傾げる話が多め~
まあ、中には【推理】も十分に楽しめる作品もありますが。(なんでこの話を割愛したの?と思う作品もあります・・・・・・頁数の問題でしょうか。)
前述しましたが、「コナン・ドイル」著の「シャーロック・ホームズ」作品は全て読破です。(再読かもしれませんが、読んでいたとしてもおそらく子供向けの訳だったのでしょう。)
その感想はと言うと・・・・・・
《読み終わった感じがしない・・・・・・まだまだ「シャーロック・ホームズ」譚が続いているような。》
なにせ、作品内の所々に発表されていない事件名が散りばめられているのですから・・・・・・。
根本の原因は『これが「シャーロック・ホームズ」氏の最後の最後の事件だ!!」』という印象を受ける話がなかった事(※)ですが、まだまだ事件簿は続いていく余韻が色々と想像を呼んで楽しいです。
※復活させてしまったので。
()内は本来の作品の位置です。
■技師の親指(『~の冒険』9番目)
「ワトソン」の病院に来た負傷した水力技師、なんと親指がゴッソリ・・・・・・。
「ホームズ」の元で語られた負傷の原因、昨晩の出来事とは──。
■緑柱石の宝冠(『~の冒険』11番目)
銀行に預けられた国宝の一つ、宝冠・・・・・・心配の為、自宅へ持ち帰り保管する頭取。
けれども深夜に物音、保管場所へ行くと宝石の欠けた冠を手にした息子が!!。
■ライゲートの大地主(『~の思い出』6番目)
その地方に二人いる大地主の家双方に泥棒が入った!!。
最初に発生した事件は変てこな組み合わせの品々を盗まれただけでしたが、次に発生した事件では犯行に居合わせた使用人が銃殺!?。
■ノーウッドの建築士(『~の帰還』2番目)
放火殺人発生・・・・・・犠牲となった建築士。
事件の翌日、「ホームズ」を訪ねてきた青年・・・・・・なんと事件の容疑者として追われていると言う。
無実を訴える青年の為、「ホームズ」が事件の真相に挑みます。
■三人の学生(『~の帰還』9番目)
奨学金試験前日・・・・・・試験問題が誰かに見られた!?。
容疑者は三人、果たして三人の内《誰が》犯人なのか。
■スリー・クォーターの失踪(『~の帰還』11番目)
試合前にチームナンバー1の選手が失踪!?。
選手の残した唯一の手掛かりである電報を元に「ホームズ」、行方不明人の捜索に乗り出します。
■ショスコム荘(『~の事件簿』11番目)
「自分の主人が発狂した。」と訪ねてきた人物。
語られる奇妙な話の数々に「ホームズ」が見出した事件の謎とは──。
■隠居絵具屋(『~の事件簿』12番目)
妻と近所の若い医師が全財産を持って逃げた・・・・・・と「ホームズ」を訪ねてきた老人。
手が離せない「ホームズ」の代わりに事件のあった屋敷へ来た「ワトソン」。
ペンキ塗り替え中の雑然、荒れ放題の屋敷──何も得るものがないままロンドンへ戻った「ワトソン」だったが・・・・・・。
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(記:スッタコ小僧)
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