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2008年12月24日 (水)

【書籍】『虚空(こくう)の旅人』読破

 「上橋菜穂子(うえはし・なほこ)」著、女用心棒「バルサ」が登場しないので『守り人』のタイトルは外されていますがシリーズの【外伝】または【スピンアウト】と位置づけるにはあまりにも《内容が濃い》・・・・・・私としてはシリーズ本編、 『夢の守り人』に続く第四弾としても問題ないくらいです。

 新王即位式へ参加する為、隣国「サンガル王国」を訪れた「新ヨゴ皇国」の「チャグム」と「星読博士・シュガ」。
 その地ではかつて『精霊の守り人』にて精霊の卵を宿した「チャグム」と重なる《ナユーグル・ライタ(海の母の子ら)の目》と呼ばれる状態・過酷な運命が待っている幼い少女が──。
また、南の大国「タルシュ帝国」の不穏な動き、呪術師の暗躍──大国間の争いに巻き込まれながらも、家族を助ける為に一路王都と目指す《ラッシャロー(海をただよう民)》の少女。
「チャグム」に嫉妬する武勇を誇る「海の男」・・・・・・「サンガル王国」新王の弟、のちに助けを求める「サンガル王国」の三女などなど。

 見所というか読み所溢れる登場人物と展開が待っています。
特に新王即位式には他国、「バルサ」の出身国「カンバル王国」(『闇の守り人』参照)もおり登場人物欄には「王の槍」の名が──期待を裏切らないなあ。

 元々「一用心棒」の話としては《異世界》も交わり壮大な物語でしたが、本作にて各国間へも話が広がり《実世界》においても壮大な話となってきました。
話が大きくなりながらも少しも《登場人物の濃さ》が薄れない、《物語の濃さ》も薄れない──今後、《世界》にて紡がれる物語がどのようになるのかますます楽しみになる一冊です。

(記:スッタコ小僧)

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