【書籍】『マットの魔法の腕輪』読破
「ニーナ・キリキ・ホフマン」著、原題『A Red Heart of Memories』・・・《大人の》(!?)【ファンタジー小説】です。
久しぶりに「魔法」などが登場する【ファンタジー小説】が読みたくなり、手に取ったのですが・・・裏のあらすじに記載されている
魔法の存在を信じる大人たちに捧げる、心あたたまるファンタジィ。
の【大人たちに捧げる】をあまり意識していなかった・・・・・・《期待/予想していた内容とは大きくかけ離れた作品》でした。
私としては言い方は悪いのですが子供っぽくても良いので、大人も子供も楽しめるファンタジー(魔法・妖精なんでも良いですけど)・読んで浮き浮き&ワクワクする作品を読みたかった──。
主人公の物と話せる魔法を持つ女性・・・「マット(マチルダ)・ブラック」が放浪の旅の途中に精霊に導かれて人/物助けを行なっている青年「エドマンド」と出会う事から始まります。
やがて「エドマンド」の失った記憶を取り戻すため、「エドマンド」の相棒(車)「ボルボ」で幼馴染の女性「スーザン」を探す旅へと・・・・・・。
待ち受けているのは・・・・・・人の願いを叶える【あたたかい魔法】の他、
■幼馴染「スーザン」の【トラウマ】⇒父親の暴力・・・<ズシン>
■「エドマンド」の【過去の過ち】⇒「スーザン」を助けるためとはいえ・・・<ズシン>
■「マット」自身の過去の傷⇒父親による・・・<ズシン>
と3つの<ズシン>で《重く、暗い内容》へと────すいません、私は読み終わった後「心あたたま」りませんでした。
思いっきり「ファンタジー」の世界に入りたかったのですが・・・・・・
⇒現代の中の【魔法】、下手に物と話す【魔法】を使うと精神病院へ収容される危険性あり。
夢、溢れる展開・または冒険譚を味わいたかったのですが・・・・・・
⇒心の傷を埋めあうロードムービー展開、谷へ谷へと沈み込ませて──。
最初は世界感に馴染めず読むのに苦労したのですが(※)、読み進めるにつれて苦にはならなくなっていて中盤から終盤にかけてはどんどん読めました。
※シリーズを読んでいないせい?、でも今作は一作目じゃ・・・あまり邦訳されている作家とも思えないし。
期待を裏切る作品は嫌いではないのですが、前述のように今回はあまりにも当初の目的とは大きく離れていたので──心浮き上がる作品が読みたかったのですが、見事に沈み込みました。
(記:スッタコ小僧)
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