【書籍】『クリスマス緊急指令~きよしこの夜、事件は起こる!~』読破
「高田崇史」著、全6編の短編【推理小説(?)】です。
この真夏にこのタイトルの【書籍】を読んでいる自分──まあ、大いに<季節外れ>ですが収録されている作品も、特に【クリスマス】雰囲気満載といったわけでもないので。
描かれている時期は【クリスマス】ですが、本書の「タイトル」と文章中の時期に関する記述がなければ極端な話、ほとんどの作品は《特に気づかない》程度の扱いとなっています。
さて本書ですが《お笑い》というか《お遊び》要素が盛りだくさん、「スラスラ」と読みやすい作品ばかりです。
ただ、一つも「おおっ」と思える作品がなかった──読了後は、<著者が一番楽しんだ>と思われる《お遊び》要素の「キーワード」が頭に残るばかりです。
■『鏡影【緊急推理解決院EDS歴史推理科】』
<病院が探偵も兼ねる?>といった面白い設定なのですが、如何せん「設定のみ」で<終わり>。
おばさん【探偵師(ホームズ)】とミステリ嫌いの【助師(ワトスン)】 のやり取りにはいくらか楽しめますが、如何せん事件の題材が【ダイイング・メッセージ】──。
【暗号解読】やら【ダイイング・メッセージ】は人それぞれだし、万人を納得させる「解決」は難しいと思います。
初っ端の作品に持ってくるには、とても危険な題材です。
■『クリスマスプレゼントを貴女に~K's BAR STORY~』
【パーフェクト・オールマイティ・コンサルタント】、簡単にいうと【万相談引受屋(よろずそうだんひきうけや)】「神籬龍之輔(ひもろぎ・りゅうのすけ)」が活躍するシリーズ(?)です。
タイトル通りの作品、「クリスマスの素敵なプレゼント」──<暖かく>なる作品です。
■『思い出は心の中で~K's BAR STORY~』
前作の<良い部分(持ち味)>を幾分、損ねたように感じました。
前作の流れ(展開形式)を継承して欲しかったな。
■『迷人対怪探偵 secret episode Ⅰ』
■『迷人対怪探偵』
■『迷人対怪探偵 secret episode Ⅱ』
■『怪探偵退場』
■『迷人対怪探偵 secret episode Ⅲ』
薄荷パイプを燻らし、見当違いな推理を繰り広げる「敗智心郎(まけち・こころう)[≠明智小五郎]」と助手「駒鷲(こまわし)[≠小林?]」──その見当違いが偶然事件を解決する展開です。
そして、事件の陰に踊るのは「怪人二十文章」(その他にも「怪人二十禅僧」・「怪人二十伴走」などがいるらしい。)──<設定>(台詞内)のみの登場です。
上記登場人物達の名称から大体予想はつくと思いますが・・・・・・。
私には所々に出てくる「パロディ」に少し「クスッ」とくる以外は特に──まあ、それで十分著者の狙い/目的が果たされている作品なのかも知れません。
■『オルゴールの恋唄』
クリスマスに向けての短時間に一気に様々な人のエピソードが収束する作品・・・・・・【クリスマスの奇跡】を演出している作品ですが、その【奇跡】が<大人し目>。
もう少し驚きの【奇跡】を演出しても良かったのではと私は思います──せっかくの【奇跡】だし。
■『茜色の風が吹く街で』
青春・・・・・・学生時代の苦い/淡いエピソード。
友情、恋心、そして【事件】──<テスト問題盗難事件>発生です。
正直、著者が提供している他シリーズに入らない、<あぶれ(溢れ)た作品>・・・・・・既存シリーズに当て嵌まらないというか
《中途半端なため、既存シリーズには含めたくない》
⇒じゃあ、1回こっきりで
といった事で書いた作品をまとめているような印象を私は受けました。
(記:スッタコ小僧)
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