【書籍】『新装版 カディスの赤い星(上)(下)』読破
「逢坂剛(おうさか・ごう)」著、第96回直木賞、第40回日本推理作家協会賞、第5回日本冒険小説協会大賞のトリプル受賞の【冒険小説】です。
以前に図書館で「新装版」ではない「上巻」のみ見かけていて、「下巻」があったら一緒に借りて一気に読んでみようと気にかけていて・・・一年経過。
ついに「下巻」を見かける事はありませんでした。
けれども代わりに「新装版」の「上下巻」に置き換わっているのを見つけました・・・今回やっと読了です。
主人公は小さなPR会社を経営する男性・・・お得意様である「日野楽器」からの依頼を受けて20年前にスペインを訪れた「サントス」と名乗った一人の日本人(当時、青年)を探す事に。
「日野楽器」がスペインから呼んだギター職人「ラモス」老人の建っての希望・・・「サントス」は素晴らしい弾き手だったのですが、当時は予約が一杯で「ギター」を渡す事ができなかったため、今度こそ渡したいとの【美談】。
ところがその【裏】には・・・単なる「人探し」から、事態はスペインまで赴く大きな事件へ
と言った内容です。
「ギター」・「スペイン」・「フラメンコ」・「PR業界」などなど私にはあまり馴染みのないモノが大きく絡んできます。
けれども上記【知識】がなくても分かり易くて、グイグイ引き込んでくれます。
主人公は頭は切れ「ギター」・「フラメンコ」に造詣が深く、「スペイン」語を話せる男性・・・けれども肉体的・体術に優れた<ヒーロー>ではありません。
その人物が秘密警察・過激派といった面々に巻き込まれながらも、奮闘する姿が格好良い・・・期待通りの【ハードボイルド】小説でした。
ただどうしても一点だけ「どうして、ここで。なんで・・・。」と私個人的には納得したくない必要以上に暗くする展開がありましたが。
(記:スッタコ小僧)
« 【書籍】『闇の守り人(もりびと)』読破 | トップページ | 【書籍】『エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ』読破 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 【書籍】『幽霊屋敷』読破(2023.09.28)
- 【書籍】『ブルックリンの死』読破(2023.09.26)
- 【書籍】『複数の時計』再読(2023.09.24)
- 【書籍】『十日間の不思議』再読(2023.09.23)
- 【書籍】『謎、買い取ります。質屋「六文屋」の訳アリな訪問客』読破(2023.09.19)
« 【書籍】『闇の守り人(もりびと)』読破 | トップページ | 【書籍】『エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ』読破 »
コメント