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2007年11月23日 (金)

【書籍】『摩天楼の怪人』読破

 「島田荘司」著の『御手洗潔』シリーズ、推理小説です。

 舞台は1969年、ニューヨークです。
「御手洗潔」はコロンビア大の助教授にて登場です。
ワトソン役の「石岡」が出てこないのがちょっと残念ですが…。

 最近のシリーズ作品は『ロシア幽霊軍艦』など扱っている内容が壮大、歴史も絡むので勉強にはなるのですが…「大きすぎる、重い…。」と感じさせる作品が続いていた気がします。(私の読んだ順にも影響しているとは思いますが…。)
 本作品は、舞台設定など「外国」と大きく事なっているものの初期(1~2作目)の『御手洗潔』作品を思い起こさせるというか、【雰囲気を感じる】作品となっています。

 マンハッタン34階に住む大女優「ジョディ・サリナス」の死期が迫り、大女優はそこで恐るべき告白をします。
 50年前…この建物にてある人物を自らの手で銃殺したと…。
 しかし、事件は同建物の1階で発生…しかも事件当夜(発生時間帯)はハリケーンにて<停電中>であり、女優にはたった【15分】しか事件を実行する余裕がありません。(他の時間は隣人と一緒にいたアリバイが成り立っている。)

 34階から1階を15分で階段にて往復するのは不可能…大女優は「ファントム」と呼ばれる怪人が手伝ってくれたと。
 その「ファントム」は大女優がスターになるまで、邪魔者を排除することで「ずっと見守ってくれていた」とも。

 舞台は一転、50年前の刑事の視点になり、上記の謎でも手一杯なのに次々と事件を繰り出してきます。
■密室で女優が拳銃自殺
⇒複数件…。
■時計塔でのギロチン
■建物全体で窓が一斉に割れ墜落死
⇒しかも爆発物の痕跡なし。

 タイトル、女優と怪人の設定・・・あとがきで著者も述べているように『○○○座の怪人』をモチーフとしていますが、それは設定だけで著者お得意の怪奇・不可能な謎が盛りだくさんです。(正直、密室の謎はちょっと個人的にはいただけない…。また、ミスリードが中途半端に感じました。)

 久しぶりに『御手洗潔』シリーズらしい作品を読んだという感想です。
 ニューヨークという都市(町)を実際に見聞していたら、もっと楽しめた作品だったと思います。
 一応、事件の謎に関係ある部分の地図は掲載されているのですが…。
 
(記:スッタコ小僧)

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