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2007年9月11日 (火)

【書籍】『「日本の神様」がよくわかる本』読破

 「戸部民夫」著の『「日本の神様」がよくわかる本 八百万神の起源・性格からご利益までを完全ガイド』を読破しました。
 なぜ突然、このような本を読んだかと言うと・・・「高田崇史」氏の推理小説『QED』シリーズをより深く理解するためです。

 「高田崇史」氏の作品は『麿の酩酊事件簿』シリーズが一番好きなのですが、前述の『QED』シリーズも今まで深く意識していなかった知識に対して興味を抱かせてくれる点にとても好感を持っています。(ただし、正直『QED』シリーズにて発生する殺人事件の謎/解決はおまけで、推理小説とみると消化不良ですが・・・。)

 『QED』シリーズでは、日本の歴史、特に日本の神話について知識がないとついていけない作品があります。
 『QED 百人一首の呪』も「百人一首」に全く触れたこともなかった私には、正直何のことやら「さっぱり」でした。(現在、「百人一首」の本を読了後に再読中です。)
 
 「百人一首」や「日本の神話(神様)」について詳しくなくても、読めるように配慮はされているのですがやはり、

■「百人一首」
 ⇒各歌の意味と歌人の履歴が知りたい。
■「日本の神話(神様)」
 ⇒登場した神様について、もっと知りたい。
  ご利益、祀られている神社など。

と思います。
「百人一首」は歌の意味が分からないと読めない漢字があるのと同じで何かすっきりした感じがしません。

 また、「神様」については名前だけは何となく聞いたことがあるのですが、やはりある程度「エピソード」を知らないと・・・。
 知っているともっと面白く読めるのではないかと思います。
 特に私は「天岩戸のエピソード」以外、全く「日本の神話(神様)」について知識が不足していることを痛感しました。
 鎌倉、京都などは昔、よく訪れたのですが、神社で祀られている神様についてあまりにも注意・意識をはらっていなかったことに、今更ながら後悔しています。

 上記のように感じていた矢先に本書を見つけ、購入に踏み切りました。

本書は
(1)「神様の名前」
(2)「別称」
(3)「神格」
(4)「エピソード」
(5)「神徳」
(6)「神社ガイド」
が記載されています。

 特に私は(5)の「神社ガイド」を見て、住んでいる場所の近くだったら、訪れてみようかなと思いました。
 意外に近郊にあるものです。
 今後、どこかの神社に行く時は本書を持参して、祀られている神様について調べよう(注意しよう)と思っています。

 本書の短所(私が個人的に感じた点)をあげると、各「神様」の説明部分の文章では全て「神様の名前」が【カタカナ表記】されている点です。(例:アマテラス大神)

 読みやすさを重視したのだと思いますが、その頁に記載されている神様だけカタカナ表記なのは前頁に戻って「漢字」が分かりますが、関連のある(エピソードに出てくる)神様までカタカナ表記なのは【探しづらい】と感じました。また、できれば「漢字」で覚えたいので・・・。

本書に記載されている
(1)「神様の名前」
(2)「別称」
(3)「神格」
と『(4)「エピソード」』の「見出し」を【その他】として記載しました。

また、最後に私も覚えに自信がなかった《神社に参拝するときの作法》が本書の巻末に付録として記載されていました。
合わせて載せておきます。

※一覧中、難しい漢字で設定できなかったものについては、■・◆で記載して漢字の補足説明をしています。

表.日本の神様
名称
別称
神格
その他
お稲荷さん 宇迦之御霊神(うかのみたまのかみ)
倉稲魂命、稲荷神
五穀豊穣・諸産業繁盛の神
日本の代表的な食物神
稲荷信仰と結合して霊威を高める
多くの食物神のなかでも一番の霊威
八幡さま 誉田別命(ほんだわけのみこと)
応神天皇、品陀和気命
文武の神
武神から日常生活守護の神へ
日本の文化的な基礎を築く
八幡信仰の祭神となる
源氏の守護神となって人気拡大
お伊勢さま・神明さま 天照大神(あまてらすおおみかみ)
天照大御神、天照皇大神
太陽神、皇祖神、日本の総氏神
日本の総氏神として活躍する太陽の女神
有名な天岩戸神話の主役
稲種など五穀の起源にも深く関係
勇ましい男性的パワーを秘める
あらゆる神徳を発揮する万能の神
天神さま 菅原道真(すがわらのみちざね)
天満大神、天満大自在天神
学問・受験の神
受験合格の守護神として大人気
平安時代のすぐれた政治家・文化人
はじめは御霊信仰の代表的な神
受験合格のご利益信仰の始め
宗像・厳島社系 宗像三神(むなかたさんしん)
多紀理姫命(別称)奥津島比売命、田心姫命
市杵島姫命(別称)狭依毘売命 ※弁天様
多岐都姫命(別称)湍津姫命、田寸津比売命
海の神、交通運輸の神、財福・技芸の神
美人の誉れ高い実力派の海の女神
大陸への航海守護の霊威を発揮
弁天様となった市杵島姫命
祗園さま・天王さま 素盞鳴尊(すさのおのみこと)
健速須佐之男命、牛頭天王
農業神、防災除疫の神、歌人の神
複雑な性格で謎の多い神
乱暴者で悪しきものの元祖だった
素朴な豊穣の守護神という性格も
防災除疫の神の牛頭天王と結びつく
お諏訪さま 建御名方神(たけみなかたのかみ)
武南方神
狩猟・農耕神、軍神、五穀豊穣の神
力競べに敗れ諏訪の地に隠棲
悪神を退治する武勇の神
鎌倉武士の守護神として霊威を発揮
農業守護の水や風の神の性格
日吉(日枝)・山王・松尾社系 大山咋神(おおやまくいのかみ)
山末之大主神、山王権現
比叡山の地主神、天台宗の護法神、諸産業振興の神
神話の丹塗矢伝説で有名な神霊
最澄の天台密教と結び霊威拡大
農業振興や酒造守護の力を発揮
熊野社系 熊野神(くまののかみ・熊野三社)
家都御子神(熊野本宮大社)[別名]櫛御気野命
熊野速玉男神(熊野速玉神社)[別名]速玉男之命
熊野夫須美神(熊野那智大社)[別名]夫須美神
熊野神の使いは八咫烏
熊野の山や樹木の精霊
海や滝の神秘性に発する精霊
熊野の山岳信仰とも深く関係
漁業関係をはじめ幅広い神徳が
白山さん 菊理媛神(くくりひめのかみ)
白山比咩大神、白山媛命
白山の神、農業神
伊邪那岐と伊邪那美の諍いを調停した女神
霊と交信するイタコの先祖のような神
熱田社系 熱田大神(あつたのおおかみ)
熱田大明神
剣(戦)神、太陽神
霊剣・草薙剣を御神体とする神
宮簀媛と熱田の社の伝承
もともとの性格は太陽神である
浅間さま 木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
木花之佐久夜毘売命、木花開耶姫命、酒解子神
山の神、火の神、酒造の神
花の美しさと命のはかなさを象徴
燃える炎のなかで出産を果たす猛母
酒造業の守り神
鹿島さま 武甕槌命(たけみかづちのみこと)
鹿島神、建御雷之男神、布都御魂神
剣神、武神、軍神、雷神
火の神迦具土の流血から生まれた剣神
有力氏族の中臣氏が信奉
水を恵む雷神と悪霊を防ぐ境界神
愛宕さま・秋葉さま 迦具土神(かぐつちのかみ)
迦遇槌命、火之迦倶槌神、火産霊神、火牟須比命
火の神、鍛冶の神、防火の神
脅威と恩恵を合わせもつ強烈な個性
江戸の防火の守護神として活躍
陶器業の守護神としても人気
金比羅さま 金比羅神(こんぴらしん)
金比羅大権現(旧称)
漁業・航海の神、農業殖産の神
航海安全・海難救済の神
海上安全と雨乞いの神
香取さま 経津主命(ふつぬしのみこと)
伊波比主命、布都御魂神、斉主神、香取神
剣神、武神、軍神
武甕槌命と同一の剣の霊
破邪の剣の霊妙なパワー
常総地方の有力な地方神
剣法の源流を生んだ武神の霊力
お多賀さま
伊邪那岐命(いざなぎのみこと)
伊邪那美命(いざなみのみこと)
伊弉諾尊
伊弉冉尊 ※[冉]字が違う
人類の起源神、結婚の神
創造神、万物を生み成す女神
国土や神を生む結婚・出産の始まり
人間の死の起源を表わす神話
死の穢れを淨める禊をした伊邪那岐
日本各地の土地の守護神を総合した姿
お伊勢さまはお多賀さまの子でござる
貴船社系 高霎神(たかおかみのかみ)
闇淤加美神(闇霎神)、貴船神
水の神、雨乞いの神
山の高みの水源をつかさどる
稲作と関係の深い雨乞いの神
朝廷に崇敬された祈雨・祈晴の神
住吉さん 住吉三神(すみよしさんしん)
底筒男命・中筒男命・上筒男命
住吉神、墨江之三前大神、筒男三神、住吉大神
海の神、航海の神、和歌の神
伊邪那岐命の禊で生まれた海の神
遣唐船の航海の安全を守る
船が出入りする港湾をつかさどる神霊
和歌の神の信仰もある住吉大社
大黒さま・大社系 大国主命(おおくにぬしのみこと)
大己貴命、大穴牟遅神、大物主神、八千矛神
国造りの神(文化神)、農業神、商業神、医療神、縁結びの神
数々の試練を経て大いなる国土の王に
多くの名前と複雑な性格が秘めるパワー
大変な美男で恋多き艶福家
大黒天と習合し財福の神として活躍
塩竈社系 塩土老翁神(しおつちのおじのかみ)
塩椎神、塩筒老翁神
海の神、呪術・予言の神、塩の神
潮路をつかさどる海の神
未知の情報を予言する力
漁業や製塩を教えた開拓神
賀茂(加茂・鴨)社系 賀茂別雷神(かもわけいかづちのかみ)
賀茂大神、加(可)茂別雷神
治水神、農業神
丹塗矢伝説で知られる雷神
平安京の守り神となって霊威を高める
大鳥・鷲・白鳥社系 日本武尊(やまとたけるのみこと)
小碓命、倭建命
武神、農業神
苦難に満ちた英雄の生涯
数々の危難を克服する偉大な戦士
純愛と悲劇が彩る生涯
白鳥となって飛び去った霊魂
エビスさま・西宮(戎の宮)社系 蛭子命(ひるこのみこと)
恵比寿、恵比須、戎大神、西宮大神、エビス神
海の神、漁業・商業・市場・農業の神
海の彼方の常世から寄り着く神
民俗的なエビス信仰と結びつく
福の神エビスとして七福神にも参加
三島社系 大山祗神(おおやまづみのかみ)
大山津見神、大山積神、酒解神
山の神、海の神、酒造の祖神
日本の山の神の総元締
武門や水軍の守護神として神威を発揮
酒造りの神として信仰される
天之御中主神(あまのみなかぬしのかみ)
天之御中主命、妙見菩薩
宇宙の根源神
神々のピラミッドの頂点に位置する神
北極星を祀る妙見信仰と習合
安産守護の水天宮にも鎮座
高御産巣日神(たかみむすびのかみ)
高皇産霊神、高天彦神
天神地祗の祖神、生成力の本源神、高天原の最高指令神
ものを産み出す生成力を象徴
天照と並ぶ高天原の最高指令神
神産巣日神(かみむすびのかみ)
神皇産霊命
生命力の本源神、出雲の神々の祖神、農耕神
万物生成の霊妙な働きを象徴
大国主命の住む出雲大社を造営
天之常立神(あめのとこたちのかみ)
天常立尊
高天原の守護神
永遠不変の高天原を象徴
出雲大社にも祀られている
国之常立神(くにのとこたちのかみ)
国常立尊
国土形成の根源神
生命力が宿る国土を形成するエネルギー
神道学説では日本の神的世界の中心に位置
国土におけるあらゆる営為を守る
玉依姫命(たまよりひめのみこと)
玉依比毘売命、玉依日売命、玉崎神
海(水)の神、聖母神
神霊が依り憑く乙女
生命の源である水と深い関係
神の子を生む美しい海神の娘
賀茂の雷神を生む丹塗矢伝説の乙女
豊玉姫命(とよたまひめのみこと)
豊玉比売命、豊玉媛命
水の神、聖母神、福の神
福を招き出世を約束する女神
昔話で語られている竜宮城の乙姫様
神功皇后(じんぐうこうごう)
息長足姫命、息長帯比売命、聖母大菩薩
聖母神、武芸の神
実在の古代女帝が伝説のモデル?
八幡神の応神天皇を生んだ聖母
聖母神的性格を物語る鎮懐石伝承
呪術的な霊威力を備えた巫女の姿
聖母神・母子神として信仰される
倭迹迹日百襲姫命(やまとととひももそひめのみこと)
夜麻登登母母曾毘売
予言者的巫女
三輪山の大物主神と神婚
神懸りして神の意思を託宣
朝廷の太陽神祭祀の祭司を務める
弟橘姫命(おとたちばなひめのみこと)
吾妻大明神
海の神を祀る巫女の神格化
命を捨てて愛する夫の危難を救う
海の神に仕える巫女の伝承を反映
五十猛命(いそたけるのみこと)
大屋毘古神、射楯神
木種の神、木材の祖神
日本全国の山々を巡って植林事業
妹神とともに山林・木材関係の守護神
大屋都姫命(おおやつひめのみこと)
大屋都媛命
木種の神、木製品の祖神
兄や妹と一緒に日本全国に木種を播いた
日本の木の文化の祖神
鹿屋野姫神(かやのひめのかみ)
草祖草野媛命、野椎(槌)神
野の神、漬物の祖神
野に茂る草の生命力を象徴
大事な屋根を葺くカヤに宿る神
漬物やタバコ生産を守護
磐長姫命(いわながひめのみこと)
石(岩)長比売命
岩の神、寿命長久の神
永久不変の岩の精霊
嫉妬深い山の神のイメージも
事代主命(ことしろぬしのみこと)
八重事代主神、積羽八重事代主神
託宣神、海の神、福神
神の意思を託宣する霊能の神格化
海の彼方の常世の国からの来訪神?
海から神霊を迎える青柴垣神事
大綿津見神(おおわたつみのかみ)
綿津見神、海神
海の神
海洋のすべてをつかさどる
美人姉妹の娘と海宮に住む海神
伊奢沙別命(いざさわけのみこと)
気比大神、御食津神
海の神、風の神、食物神
朝廷に崇敬された航海の神
気比大神と誉田別命の名替え
天津彦根命(あまつひこねのみこと)
北伊勢大神(多度神)
日の神、海の神、風の神
雨乞いや台風除けに霊威を発揮
御子神は日本の鍛冶の祖神
罔象女神(みずはのめのかみ)
水波能女神、弥都波能売神
水の神、井戸神
うるわしい乙女の姿をした水の神
民間信仰の井戸の神とも重なる
有機農法や紙漉きの守護神
哭沢女神(なきさわめのかみ)
泣沢女命
井泉神
死者の魂をなぐさめる涙の精霊
大和の畝傍に残る泣き沢の井戸
若宇加能売命(わかうかのめのみこと)
若宇迦能売命
水の神、穀霊神
豊穣神としてはたらく水の女神
川の脅威を制御する治水の霊力
火雷神(ほのいかづちのかみ)
雷神、八の雷神(八柱の雷神)
雷神、水の神
雷の脅威と恩恵の神格化
さまざまな雷の威力
水をつかさどる龍神の姿の親戚
天御柱命・国御柱命(あめのみはしら・くにのみはしらのみこと)
志那都比古(級長津彦)神・志那都比売(級長津姫)神、級長戸辺命
風の神
風袋を背負った鬼神のイメージ
崇神天皇の夢に現れた龍田の風神
脅威から転じて災害統御神に
日本の各地に見られる風祭り信仰
月読命(つきよみのみこと)
月夜見命
農耕神、海の神、占いの神
月の満ち欠けを呼んで暦を知る
食物神を殺害する穀物起源神話に登場
月が象徴する人間や穀物の死と再生
魂の新鮮な活力を授かる正月の若水汲み
稚産霊神(わくむすびのかみ)
和久産巣日命
五穀の神、養蚕の神
身体から五穀を発生させた伝承も
食物神と一緒に祀られることが多い
豊受大神(とようけのおおかみ)
豊宇気毘売神、豊受比売神
食物神、穀霊神
天照大神の食べ物の調達役
奈具社に祀られた天女?
農民の信仰する素朴な穀物の女神
保食神(うけもちのかみ)
大宜都比売神
農業神、食物神
食物の起源・農耕の起源神話の主役
安定した食料の確保を象徴
バラエティ豊かな食文化のルーツ
大年神(おおとしのかみ)
大歳神
農業神、穀物神
豊年満作を約束するめでたい神
正月に祀る年神さま
稲田姫命(いなだひめのみこと)
奇稲田媛命、櫛名田比売命
稲田の神
良縁の守護神として人気
稲穂が豊かに稔る美田の女神
天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)
正哉吾勝勝速日天之忍穂耳命
稲穂の神、農業神
実るほど頭を垂れる稲穂を象徴
息子瓊瓊杵尊に天降りの大役を譲る
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
天饌石国饌石天津日高彦火瓊瓊杵尊、天津日子火瓊瓊杵尊、邇邇芸尊
稲穂の神、農業神
天からもたらされた神聖な稲種
地上に降り歴代天皇の祖先神に
三種の神器と稲作農耕の関係
天孫降臨の地はどこ?
天火明命(あめのほあかりのみこと)
天照国照彦天火明命
太陽神、農業神
太陽エネルギーが神格化された神
農業守護のエネルギッシュな日の神
天香山命(あめのかぐやまのみこと)
天香山久山命、天香児山命、天隠山命、高倉下命
農業神、倉庫の神
熊野で危難に遭った神武天皇を支援
越後の開発神・石油開発の神
尾張地方の開発神としても知られる
天穂日命(あめのほひのみこと)
天之菩卑能命
農業神、稲穂の神
交渉相手に心服してしまう軟弱な姿
地上の悪神どもを鎮める偉大な神
勢いよく実る稲穂の姿
天稚彦命(あめのわかひこのみこと)
天若日子命
穀物神
七夕伝説の主役の美青年
返し矢の禍のエピソード
穀霊の死と再生を表わす農耕儀礼を反映
阿遅?高彦根命(あじすきたかひこねのみこと)
味耜高彦根命、迦毛大神
雷神、農業神
天地を往来する雷神の姿
鋤と雷の霊力が合体した農耕神
大和の葛城山に宿る神霊
彦火火出見命(ひこほほでみのみこと)
天津日高子(彦)火火出見命、日子穂穂出見命、山幸彦
穀霊神、稲穂の神
燃え盛る炎のような稲穂の生命力
海神の宮を訪れた山幸彦
山海の恵みの支配権を獲得
虫除けの神として稲を守る霊力を発揮
◆■草芦不号尊(うがやふきあえずのみこと)
◆:右に[盧]に[鳥]を付けた漢字
■:右に[磁]の[石]無しに[鳥]を付けた漢字。
彦(日子)波瀲武鵜草葺不合尊
農業神
大和王朝の初代天皇・神武の父
山の霊力と海の霊力とを合体
天日槍命(あめのひぼこのみこと)
天日矛命
太陽神、農業神
妻を追って渡来した新羅国の王子
太陽神を宿らせる矛の神霊
海上の風波を鎮める呪具
饒速日命(にぎはやひのみこと)
天照国照彦火明櫛玉饒速日命
太陽神、穀霊神
天孫降臨に先立って大和に天降りした神
古代呪術祭祀の呪具・十種の神宝
死者の魂を呼び戻す霊妙な力
古代の宮廷祭祀を管理した物部氏
金山彦命(かなやまひこのみこと)
金山毘古神、金山大明神
鉱山の神、鍛冶の神、鋳物の神
鉱山から鍛冶・鋳物までつかさどる
全国に知られる庖丁の神
製鉄業の祖神の金屋子神
天目一箇命(あめのまひとつのみこと)
天之麻比止都禰命
山の神、火の神、金工・鍛冶の神
日本の金属文化の源流
一つ目の妖怪の親戚?
鍛冶の神が一つ目である理由
御神体が蛇体の台風の神
石凝姥命(いしこりどめのみこと)
伊斯許埋度売命
金属加工の神、鍛冶の神
霊妙な金工の技能の神格化
青銅器の製造をつかさどった神
玉祖命(たまのおやのみこと)
天明玉命・羽明玉命・櫛明玉神
玉造りの神
天岩戸の前で八尺瓊曲玉をつくった神
出雲の玉つくり職人軍団の守護神
天之御影命(あめのみかげのみこと)
明立天御影命
刀鍛冶の神
近江の御上神社に鎮座する鍛冶の神
戦国武将の崇敬を集める
少彦名命(すくなひこなのみこと)
少毘古那神
穀物神・医薬神・酒造の神・温泉神
常世の国からやって来た小人神
一寸法師などの「小さな子」のルーツ
酒や温泉の利用など医療技術の普及
中国の薬祖・神農神と合体
原像は穢れを吸い取る人形か?
神大市姫命(かみおおいちひめのみこと)
大市比売命、市姫神、市神
市場の神、五穀神
市の繁栄を守護する女神
市神の顔をもつ神さまは多彩
大宮能売命(おおみやのめのみこと)
大宮売神
市の神、食物神
君臣の間に立って調和を図る役目
市の神・百貨店の神として祀られる
天羽槌雄命(あめのはづちおののみこと)
建葉槌命、倭文神
織物の神、機織りの祖神
美しい織物を生み出す神霊
織物業の祖神として祀られている
栲幡千々姫命(たくはたちぢひめのみこと)
万幡豊秋津師比売命
織物の神
美しい織物の女神
豊かに稔る穀物と立派な織物を象徴
稚日女命(わかひるめのみこと)
稚日霎命
機織の神、祈雨の神
天照大神に仕える機織女
健康長寿や縁結びにも力を発揮
埴山姫命(はにやまひめのみこと)
埴山毘売神、埴安神
土の神、陶器の神
祭祀用の特別な器をつくる土の神
豊穣や鎮火の霊力も
久久能智神(くくのちのかみ)
久久能遅神、木祖神
木の神
樹木がすくすくと伸びる生命力
国土開発・山林業守護の霊力
高倉下命(たかくらじのみこと)
熊野高倉下命、天香山神
倉庫の神
穀物を貯蔵する倉を管理する神
神武天皇の危難を救う
宮廷祭祀を担当した物部氏が祀る霊剣
磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)
磐鹿六鴈(■)命
■:[獣偏]に[葛]を付けた漢字
料理人の神
日本料理の祖神
代々天皇の料理人を務める
田道間守命(たじまもりのみこと)
多遅麻毛理
菓子の神
お菓子・果物の祖神
不老不死の妙薬の果実
聖徳太子(しょうとくたいし)
厩戸豊聰耳皇子
職人の祖神
仏教文化普及と造寺造仏の奨励
聖なる木工職の守護神
民間に広がった太子信仰
太子の威徳を奉賛する太子講
天石門別命(あめのいわとわけのみこと)
櫛石窓命、豊石窓命
門の神
悪霊の侵入を防ぐ門の神
天上界の入り口にある門
神秘的な異界への出入り口
奥津彦命・奥津姫命(おきつひこのみこと・おきつひめのみこと)
大戸比売神
竈の神、火の神
民間信仰の竈神と同神
清浄を尊び不浄を嫌う潔癖な荒神
矢乃波波木神(やのははきのかみ)
箒神、波比伎神、屋乃波比伎神
産神、屋敷神
掃き出す機能が安産に通じる
天照大神の宮の敷地を守る
八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)
思兼命、天八意思兼命
知恵の神、文神
万人の知恵の結晶を神格化
天岩戸の前で展開された祭祀を演出
人間が理想とする叡智と究めた姿
天児屋根命(あめのこやねのみこと)
天之子八根命
言霊の神、祝詞の祖神
人間と神がコミュニケーションする手段
天岩戸の前で立派な祝詞を奏上
言霊信仰のルーツ
藤原氏の氏神・春日大社の祭神
天太玉命(あめのふとだまのみこと)
太玉命、大麻比古命
占いの神、祭具の神
玉串や注連縄のルーツ
神と人間の交信アイテムをつかさどる
宮廷祭祀の執行責任者・忌部氏の祖神
猿田彦命(さるたひこのみこと)
猿田毘古神、猿田彦大神、精大明神
導き(道案内)の神、道の神
天狗の元祖といわれる怪奇な風貌
伊勢の海人族の祀る太陽神だった
民間信仰のなかで見せる多彩な顔
性神の金精様とも習合
天鈿女命(あめのうずめのみこと)
天宇受売命
芸能の神
天岩戸の前で熱狂的に踊る女神
神楽や俳優の源流
神事で神と交信する巫女
宮廷祭祀で踊る猿女君の祖神
天手力男命(あめのたぢからおのみこと)
天手力雄命、手力雄命
力の神、技芸の神
人間の肉体の理想的な筋力の神格化
立山や戸隠の山岳信仰とも関係
異界とこの世の境を守る神
力感的で雄壮な神楽の主役として人気
武内宿禰(たけのうちのすくね)
高良玉垂神
長寿の神、宰相の神
五代の天皇に仕え三百六十歳で昇天
戦前には一円札の肖像に
武運長久の霊験で試験や勝負事を守護
大禍津日神(おおまがつひのかみ)
瀬織津姫神
災厄の神、祓除神
あらゆる禍を支配する
正しく祀れば災厄を祓う
野見宿禰(のみのすくね)
弩美宿禰
相撲の神
日本の国技である相撲の祖神
王墓に埋める埴輪の考案者
衣通姫(そとおりひめ)
玉津島明神、明光浦霊
和歌の神
情熱的で自由な古代女性の姿
肌の色艶が衣を通して輝く美女
柿本人麿(かきのもとのひとまろ)
人麻呂(人丸)
歌聖、歌神
『万葉集』の代表的な歌人
謎の多い人物像
和歌の上達を願う人の信仰を集める
吉備津彦命(きびつひこのみこと)
大吉備津彦命
軍神
桃太郎伝説の主人公とされる神
中央から派遣されて吉備国を統治
役行者(えんのぎょうじゃ)
役小角、役君小角
修験道の開祖、悪霊を祓う神
神通力を駆使する超人
強力な孔雀教の呪法を習得
数々の伝説を生み神秘性を高める
修験道場の山に祀られている役行者像
安倍晴明(あべのせいめい)
安部晴明
占師の祖神
食天変地異を察知し人間の運命を見抜く
式神を駆使する姿が数々の伝説や物語に
庶民の間に広がる晴明信仰
京都の一条戻り橋の式神伝承
あらゆる悪霊を防ぐ力

 
《神社に参拝するときの作法》
1)参道の鳥居をくぐったら手水舎に立ち寄る。
 用意された柄杓に清水を汲み左手、右手の順で淨め、次に左手に清水を受けて口をすすぐ。
 これは神前に向かう前に身を淨める作法である。

2)拝殿に向かう参道中央は「正中」といって神様の通るところとされている。
 参拝者は参道の両端を歩むのが作法である。

3)拝殿の前に立ったら、賽銭を入れ、鈴を鳴らす。
 これは神様への捧げ物と神霊を招く儀式の簡略化された作法で、鈴には神様の注意を喚起するといった意味もある。

4)拝礼は、二拝二拍一拝の順で行う。
 まず直立した姿勢から深揖(しんゆう:深いおじぎの意)と呼ばれる四十五度に体を折る礼を二度。
 ついでに拍手を二度。
 それから両手を胸の前で合わせて祈念をする。
 最後に直立の姿勢で深揖の礼をして終わる。

 なお、拝礼の前後に小揖と呼ばれる軽い挨拶を行うのも作法に含まれる。
 これは、これから拝ませていただきます、おわりましたという気持ちを表わす意味がある。

(記:スッタコ小僧)

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