« 【アニメ・ゲーム】8月4日(土)~8月8日(水)雑記 | トップページ | 【映画】『THE JUON/呪怨』を見た »

2007年8月11日 (土)

【書籍】『ソフトタッチ・オペレーション』読破

 「西澤保彦」氏の「神麻嗣子の超能力事件簿」シリーズ第八冊目です。(あとがきより、また今まで発表されている作品を調べました。一応、現在まで全て読破です。)
 シリーズ名に記載があるように「超能力」を使った事件(トリック・謎)の解決が目玉の推理小説です。

 「西澤保彦」氏は伏線・論理からも納得のいく結末を用意してくれる推理作家、加えて本シリーズのようにちょっと変わった状況・謎・設定を多様する作家との印象があります。

 正直、私はこの「超能力」を利用した推理小説について、当初あまり好きではありませんでした。
 (本シリーズに最初に触れた時期)、あまり突飛な「能力・設定」を使用した推理小説ではなく、古風(?)な昔からの推理小説、例えば「嵐の中の山荘」「絶海の孤島の館」での事件などが好きだったからかもしれません。(現在は、「SF」でもなんでも来い状態です。警察物も好きですし、ハードボイルド、単純なサスペンスも好きです。)

 最初に読んだ作品が悪かったのかも知れません。
 私はこの「神麻嗣子」シリーズには長編の『幻惑密室』から入門しました。(どうやら、雑誌などの発表順だと長編である『幻惑密室』は、シリーズ最初の作品ではないようです。長編であるため[?]、本として販売されたのが最初だった模様です。)

 上記『幻惑密室』は再読してその評価を少し改めていますが、読んだ当初はどうもその「トリック」を消化しきれていなかったのか、あまり面白かったと言う印象がありません。
 現在、シリーズに出ている「神麻嗣子」以外の定番登場人物が確か出ていなかったので、そこにも要因があったかもしれません。
 また、利用された「超能力」もあまり「ポピュラー」なものでなく、馴染めなかった可能性もあります。(何しろ、初めての「超能力」を利用した推理小説を読んだもので・・・。)

 『幻惑密室』読了後は、しばらく「神麻嗣子~」シリーズから遠ざかっていました。
 ところが、本シリーズではないのですが【制限付き】「テレポート」能力保持者が主人公の『瞬間移動死体』の「トリック」や「結末」(登場人物・ストーリーを含めて)が面白くて、「超能力」を使った推理小説の評価が改まりました。

 その後『幻惑密室』を自ら購入・シリーズ全作を読み、今ではシリーズ最新作が待ち遠しい状態になっている自分がいます。

 前述のシリーズ定番メンバ不足に加えて、『幻惑密室』は長編で現在のシリーズ事件簿のように短編および中編でまとめられていなかったのも厳しいものがありました。

 一つの「超能力」トリックで、長編の長さ(ボリューム)を引っ張るにはやはり何らかの追加要素が必要かと思います。(シリーズメンバが出ていて、その日常[?]エピソードなどが挿入されていれば良かったかも。)
 
 現在のシリーズ作品の大部分を占めている短編(または中編)の集合だと、様々な「超能力」を登場させることも可能であり、テンポが良く・とても読み進め易いです。

 今作では主人公を含むシリーズメンバ「神麻嗣子」「神余響子」「保科匡緒」の各キャラが引き立っていませんでした。(特に「神余響子」の出番が・・・。)
 各事件の解決編に若干、登場するぐらいで事件とはあまり関連のないシリーズメンバのやり取り(エピソード)が少なく、残念に感じました。
 
 また、(あとがき後ろの挿絵内にも記述があり)作者も自覚しているようですが、「保科」氏と親しくなってきてその恋愛模様が気になる「能解警部」、加えて元妻「聡子さん」も、残念ながら出番がありませんでした。

 本書には表題作を含めて、5編が収録されています。

 表題作『ソフトタッチ・オペレーション』は「トリック(謎)」はいまいちでしたが、久しぶりに結末に「ほんわか」する作品となっていました。
 「保科」氏と同マンションに居住する「網タイツフェチ」の青年視点で描かれています。彼の恋が実ることを祈ります。

 シリーズ定番メンバはいまいちでしたが、上記青年キャラはとても良かったです。
 青年を含め、その母親と姉についても、今後発表されるシリーズに再登場してくれるように期待します。

 参考に「神麻嗣子の超能力事件簿」シリーズ(本作を除く)のタイトルを記載しておきます。

■『幻惑密室』,『実況中死』,『念力密室!』,『夢幻巡礼』,『転・送・密・室』,『人形幻戯』,『生贄を抱く夜』

※本の販売(?)順であり、作品内の時系列順ではありません。たしか『念力密室!』が「神麻嗣子」の「最初の事件」を扱っていたと記憶しています。

(記:スッタコ小僧)

« 【アニメ・ゲーム】8月4日(土)~8月8日(水)雑記 | トップページ | 【映画】『THE JUON/呪怨』を見た »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【書籍】『ソフトタッチ・オペレーション』読破:

» 超能力とも言える未知なるエネルギー [電脳行商人]
「超能力から能力へ」 最初は超能力でも、みんなが持てば普通の能力です。 そんな... [続きを読む]

» にゃんこ初めて魔法を見る!! []
『魔法にゃか!?』 レオ君のリュックを代わりに背負って、まだ気絶したままのレナちゃんをおんぶしたレオ君が聞き慣れない言葉を言ったのにゃ。 『魔法って、あの火とか水とか風とかのにゃか?』 『そうワン』 にゃ・・・魔法・・・聞いたことはあるにゃけど、この世界で使えるのは極僅かって聞いたにゃ・・・ 『レナの家系は、代々魔力が強い家系なんだワン。レナはまだ半人前ワン。だから弱い魔...... [続きを読む]

« 【アニメ・ゲーム】8月4日(土)~8月8日(水)雑記 | トップページ | 【映画】『THE JUON/呪怨』を見た »

2020年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ